2019年6月19日(水)

千葉県の集客力、南北差ひらく 18年度県調査

南関東・静岡
2019/4/19 22:00
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千葉県内の商業都市で集客力の格差が広がっている。県の2018年度消費者購買動向調査によると、大型商業施設の開業が相次ぐ県北部や東京湾岸は商圏を広げた一方で、県南部や外房地域は縮小が目立つ。人口だけでなく、商業の「南北格差」も一段と深刻になっている。

県は5~6年に一度、中学生の子どもを持つ県内のファミリーの購買動向をアンケート方式で調査。18年度調査は18年7~8月に実施した。

18年度調査で集客力の伸びが大きかったのは木更津市。市内在住の買い物客と市外からの客を合わせた「吸引人口」は22万6258人で、12年度の前回調査に比べて34%増加した。東京湾アクアラインに面した木更津は12年に三井アウトレットパーク、14年にはイオンモールが進出。商業機能の充実は新たな移住者も呼び込み、地域の活力を高めている。

柏市の吸引人口は57万5954人と前回調査に比べて21%増加。16年に大型ショッピングセンター「セブンパーク アリオ柏」が開業し、JR柏駅やつくばエクスプレス(TX)柏の葉キャンパス駅の周辺にある既存商業施設と合わせて市全体の集客力が高まった。13年に「カインズモール千葉ニュータウン」がオープンした印西市も吸引人口が8%増えた。

一方、館山市の吸引人口は7万973人と前回調査に比べて17%減少した。県の担当者は「特に木更津市への流出が目立つ」(経営支援課)と話す。館山市を中心とする安房地域の人口減少に加えて、木更津との商業機能の格差が広がったのが影響したようだ。

人口減が急速に進む銚子市の吸引人口は26%減、千葉市や市原市への買い物客の流出が目立つ茂原市も8%減少。東京の通勤・通学圏から外れた地域は大規模な商業投資が少なく、集客力の維持に苦戦している。

商業の衰退は生活利便性の低下につながり、人口減に一段と拍車をかける負のスパイラルを招きかねない。県は18年度の調査結果を市町村や商工団体に示し、衰退が目立つ地域にはてこ入れ策の検討を促したい考えだ。

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