2019年8月18日(日)

国体選手自殺で賠償命令 7千万円、長時間労働認定

2019/4/19 19:36
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国体のライフル射撃で優勝した鈴田潤さん(当時26)が2014年に自殺したのは、勤務先の病院で長時間の残業をし、精神障害を患ったことなどが原因として、父俊信さん(65)、母京子さん(63)=いずれも長崎市=が病院を運営するJA岐阜厚生連に約9千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岐阜地裁は19日、約7100万円の賠償を命じた。

真鍋美穂子裁判長は判決理由で「慢性的な長時間労働に陥っており、業務の負担に限界を感じて自殺に至った」と長時間労働と自殺の因果関係を認めた。

判決などによると、長崎市出身の鈴田さんは10年4月、国体での活躍を期待され、強化選手として厚生連に就職。12年には岐阜国体で優勝した。13年4月から岐阜県瑞浪市の東濃厚生病院で事務職として勤務し、同10~12月には月100時間を超える残業が続いた。

同12月に「これ以上は耐えられそうにない」「生きてるとつらいだけ」などと記したメールをパソコンに残して行方不明となり翌14年1月、愛知県内のパーキングエリアに止めた車内で練炭自殺しているのが見つかった。

鈴田さんを巡っては、多治見労働基準監督署が17年9月、自殺は長時間労働が原因として労災認定した。

判決後に記者会見した俊信さんは「病院が責任の所在を明らかにしなかったのは残念だ。病院は適正な業務管理をしてほしい」と話した。

厚生連は「労災認定を受け、労働環境の改善を進めているが、判決文がないので詳しいコメントは差し控えたい」とした。〔共同〕

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