2019年5月27日(月)

横浜市、関内にベンチャー支援拠点 ヒト・企業誘致

スタートアップ
南関東・静岡
2019/4/18 22:00
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横浜市は関内地区にベンチャー企業の成長を後押しするための拠点をつくり、支援を強化する。市内の有力起業家などに指導役の「メンター」になってもらい、入居するベンチャーに助言してもらう。同地区は2020年の市役所移転によって空洞化が懸念されている。同地区に企業や投資を呼び込み、地域の活性化にもつなげる考えだ。

横浜市は様々なビジネス交流会を開催し、経済活性化を後押しする(1月、サラリーマンイノベーターの集い)

4月中にも運営事業者の公募を始め、今秋をめどに開設する計画だ。基本的にビルの中に設置することを想定している。「コワーキングスペースのようなイメージ」(新産業創造課)にし、入居するベンチャーは共用オフィスとして自由に使える。入居者間の連携も促す。

メンターや市などが経営助言などを通じて、課題の把握と解決を後押しする。営業支援、取引先やベンチャーキャピタル(VC)の仲介など、各ベンチャーのニーズや状況に合った個別支援をする。メンター役は起業家らが参加し、市と連携協定を結んでいる神奈川ニュービジネス協議会(横浜市)の会員が担う。

大企業とのビジネスマッチングも後押しする。近くのみなとみらい(MM)21地区には日産自動車など大企業の本社や、資生堂や富士ゼロックスなどの研究開発(R&D)拠点が集積している。市はこうした大企業も参加した様々なビジネス交流会を開催しており、ベンチャー企業にも参加してもらいながら新ビジネスの創出を促す。

賃料は無料にする一方、入居期間は3~6カ月間と頻繁に入れ替えていく方針だ。退去後は基本的に市内のコワーキングスペースやオフィスビルなどに入ってもらう。

民間調査会社の帝国データバンクによると、横浜市の起業数は2018年に3894社と、ここ10年間は3千社を超えている。千葉市(943社)やさいたま市(1183社)、名古屋市(3138社)など他都市に比べても多い。ただ横浜発ベンチャーで未上場の急成長企業「ユニコーン」などが生まれた実績はあまりなく、市は成長支援を通じて有望ベンチャーの輩出を目指す。

関内地区には市役所の本庁舎や各部局の拠点があり、約6千人の職員が働く。さらに市役所には多くの市民や企業関係者らが訪れ、窓口での受付件数は1日当たり約3400件に上る。市役所移転で職員や訪問者がいなくなると周辺飲食店の客足の落ち込みや、オフィス移転などの懸念が出ている。ベンチャー支援拠点を設けることでヒトや企業を関内に呼び込み、移転後の「地盤沈下」を防ぐ狙いもある。

市新産業創造課の担当者は「横浜は開港以来、様々な面で発祥の地となっており、イノベーションを生み出す土壌がある。横浜発の新ビジネス創出を促していきたい」と期待する。

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