鴻海株が年初来高値 郭董事長の総統選出馬で政策期待

2019/4/18 11:54
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【台北=伊原健作】18日の台湾株式市場で、電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手、鴻海(ホンハイ)精密工業の株価が一時前日比6%高となり、年初来高値を更新した。約6カ月ぶりの高値水準となる。前日に郭台銘(テリー・ゴウ)董事長が来年1月の台湾の総統選に出馬すると正式表明した。郭氏が総統になれば鴻海の事業に有利な政策を打ち出すとの思惑が出ている。

鴻海の郭台銘董事長(3月、台湾北部の新北市)

郭氏は3月に「米中貿易摩擦が激化するなか、台湾は(米中双方の機器生産を担う)緩衝地帯になれる」と発言していた。郭氏が総統として産業政策や対米・対中関係などをコントロールすれば、鴻海にメリットが大きいとの見方が出ている。

18日の株価は取引開始直後に約6%高の高値を付け、その後は上げ幅を縮めている。同社は創業トップの郭氏によるワンマン経営だ。総統は兼職が禁じられ、当選すれば鴻海のあらゆる役職から退く必要が生じる。鴻海の経営の推進力が失われるなどの懸念も交錯している。

一方、ロイター通信は18日、米ウィスコンシン州のトニー・エバーズ知事が、鴻海が同州で建設中の液晶パネル工場に対する補助を見直す方針を示したと報じた。投資に伴う現地での雇用が、州政府が設定した補助の前提に届かないという。

郭氏は17年、製造業の米国回帰を掲げるトランプ米大統領に呼応し、同州で総額100億ドル(約1兆1千億円)規模の資金を投じて液晶パネル工場を中核とした産業園区を建設すると表明した。州政府は雇用や投資の進捗に応じ、鴻海に減税などで最大40億ドル近い支援を行う予定だった。

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