死後の脳、一部機能回復 米チーム、ブタで実験

2019/4/18 9:53
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【ワシントン=共同】死後4時間たったブタの脳に血液の代わりをする液体を循環させ、一部の細胞を働かせることに成功したと、米エール大などのチームが17日、英科学誌ネイチャーに発表した。脳は血流が止まり酸素や栄養が途切れると、すぐに組織が壊れて回復しないと考えられてきたが、少なくとも数時間は持ちこたえられる細胞があることを示した。

意識や知覚を表す脳波は見られず、チームは「臨床的には死んだ脳に変わりない」と強調。だが生命倫理の専門家らは同誌で、将来的には人が脳死や心停止した後でも、一定程度の脳蘇生ができるようになる可能性を指摘。「臓器提供や治療中止の判断を遅らせる検討が必要になるかもしれない」とした。

チームは、食肉用に解体されたブタの脳を利用。血液の代わりに栄養や酸素を運べる液体を独自開発の装置で脳内に送り込み、死後4時間の時点から6時間にわたり、循環させた。

その結果、この液体を循環させなかった場合と比べ、死ぬ脳細胞は少なくなった。栄養や酸素を消費する代謝がみられ、活動する神経細胞があることも確認した。

だが脳波は平たんで、脳が全域にわたって活動し、意識や、外部からの刺激を感じる機能がある証拠は見られなかった。

チームは今回の手法が、脳の血流が滞る脳梗塞などからの回復を助ける技術に応用できる可能性があるとしている。

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