「国際法の侵害」キューバ外相、米の制裁拡大を非難

2019/4/18 1:49
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【メキシコシティ=丸山修一】キューバのロドリゲス外相は17日、米政府がキューバ国内の接収財産を巡る損害賠償請求訴訟を全面解禁すると発表したことを受けて「国際法や我が国と第三国の主権の侵害だ」と激しく非難する声明を出した。トランプ米大統領はオバマ前大統領時代に進めたキューバとの関係改善路線を否定。制裁強化に方向転換している。

キューバのロドリゲス外相=ロイター

ロドリゲス外相はポンペオ米国務長官の発表後に自身の公式ツイッターに投稿。「ポンペオ氏の発表を断固として拒否する」としたうえで、1961年に米国が当時のカストロ政権転覆を狙ってキューバに侵攻したものの、キューバ軍が撃退したピッグス湾事件を引き合いに出し、「米国の攻撃は失敗する。我々が勝利するだろう」と投稿した。

米政府は1996年にキューバ制裁法(ヘルムズ・バートン法)を成立させ、革命後に接収された資産に関して、米国の裁判所で損害賠償請求ができると規定した。ただ米国の歴代大統領はキューバとビジネスで関係の深い欧州諸国やカナダとの摩擦をさけるため、賠償請求に関する規定の発効を先送りしてきた。

しかしキューバ政府に厳しい姿勢をみせるトランプ大統領は今年3月に制裁リスト掲載のキューバ企業・団体を対象に訴訟を解禁。今回はさらに対象を外国企業にも広げて全面解禁の形にし、キューバに対してより圧力を強めることにした。

今回の措置で訴訟対象に加えられた欧州連合(EU)やカナダの反発は必至だ。EUはすでに対抗措置を検討することを表明している。また損害賠償請求に関しては本来は国際法上許されない国内法の域外適用にあたる可能性もある。このため実際にどの程度の訴訟が提起されるかは不透明な側面もある。

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