2019年9月17日(火)

畜産県・宮崎を支えるベトナム人材に熱視線
(熱撮西風#NEWS)

2019/4/20 2:00
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ベトナム人労働者が宮崎県で急増している。都道府県別の外国人労働者数(厚労省)から計算すると過去5年でベトナム人の増加率は15.5倍と全国1位。同県の外国人労働者のうち、ベトナム人技能実習生は3割を超える。

ブロイラーの生産・加工で全国有数の宮崎では現場の人手不足に悩む。年間2600万羽の鶏を取り扱うエビス商事(宮崎県都城市)は2009年から中国人の技能実習生を受け入れてきた。

ベトナム人実習生は20歳代が多い(宮崎県都城市のエビス商事)

ベトナム人実習生は20歳代が多い(宮崎県都城市のエビス商事)

優秀な人材を求めて同社は15年から勤勉と評判のベトナム人を受け入れた。「遅刻もなく日本語を学ぶ意欲も高い」と採用担当者は話す。現在はグループ全体で日本人従業員約500人に対してベトナム人実習生が約100人おり、工場に欠かせない存在だ。

エビス商事の工場で鶏をさばくベトナム人技能実習生ら(宮崎県都城市)

エビス商事の工場で鶏をさばくベトナム人技能実習生ら(宮崎県都城市)

滞在期間を終えて帰国した人材もアジアで展開する事業に就労できる機会を検討している。

宮崎くみあいチキンフーズ(宮崎市)は14年からベトナム人実習生を受け入れている。日本人従業員の高齢化が進む加工ラインで平均年齢22歳のベトナム人約40人の存在は大きい。

手早く部位を切り分ける宮崎くみあいチキンフーズのベトナム人技能実習生(宮崎県都城市)

手早く部位を切り分ける宮崎くみあいチキンフーズのベトナム人技能実習生(宮崎県都城市)

同社は家電をそろえた社宅を用意し、受け入れ体制を整える。電気や水道のトラブルも社員が対応して、日常生活をサポートする。実習生のコン・ティ・チャンさん(25)は言葉が通じない時に「工場の人が日本語を熱心に教えてくれた」と職場の温かさを感じている。現地で実習生の面談をした遠藤仁志常務はベトナム人への日本企業の関心が高いだけに「良い条件や住環境でないと選んでもらえない」という。

毛布にくるまっておしゃべりに花が咲く(宮崎県都城市)

毛布にくるまっておしゃべりに花が咲く(宮崎県都城市)

実習生日誌には日々の業務や感想が日本語で書かれている(宮崎県都城市)

実習生日誌には日々の業務や感想が日本語で書かれている(宮崎県都城市)

社宅のキッチンで社員と話す実習生。水が出ない、電気がつかないといったちょっとしたトラブルも相談する(宮崎県都城市)

社宅のキッチンで社員と話す実習生。水が出ない、電気がつかないといったちょっとしたトラブルも相談する(宮崎県都城市)

全国の技能実習生でベトナム人は最多の14万人超で中国人を上回る。4月には改正出入国管理法が施行され、外国人労働者の受け入れが本格化する中、いち早く有能な人材を確保するには海を越えてくる働き手たちに選んでもらえる体制作りが急がれる。

(写真映像部 小川望、山本博文)

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