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コスモス薬品、都内で小型店 広尾や中野に5店

コスモス薬品が都心部の開拓に乗り出した。昨年から展開を始めた都市型小型店で、関東1号店を17日に東京都渋谷区で開業したのに続き、今後は年5店ペースで都内に新店を開く。九州を地盤に北陸や東海地方まで展開エリアを広げてきたが、東日本は空白地帯となっていた。今後は九州中心に展開している大型店の出店も視野に、首都圏の需要を取り込む。

17日、東京・広尾に小型店を開いた。同社の既存店は郊外を中心に出店し、売上高の半分を食品が占め、スーパーなどの買い物客を取り込んできた。昨年開発した都市型の小型店は食料販売は絞り、高単価の医薬品や化粧品を中心に扱う。

新店の周辺は人口や医療機関の立地件数に比べて調剤薬局の数が少ないことから、6月をめどに薬剤師を配置した調剤機能も付ける。

同社はこれまで売り場面積が2000平方メートル程度の大型店を郊外中心に出店して成長してきた。ただ、都市部で訪日外国人客(インバウンド)の増加などを受け、売り場面積が100~300平方メートル程度の都市型小型店の出店を2018年5月から始めている。

同社は都市型店を各地の都市中心部に40~50店程度開く計画で、都内では5月にも同様の店舗を中野区に出す。

同社は全国で969店(3月末)展開。過半数が九州だが、中四国に約3割の272店、関西・中部に2割近い153店を出店している。家賃や人件費が高い都心部でも収益を稼げる小型店の開発にメドがつき、手つかずだった都内で営業に踏み切った。

首都圏はドラッグストアのほか、コンビニエンスストアやスーパーなどの競合が激しい。ただ人口減の九州に比べ、来店客や店員を十分確保できると判断した。

同社幹部は「都市型店は長期的な成長エンジンではなく、主軸はあくまで従来の大型店」と話す。首都圏では都市型店とは別に、今後主軸の大型店の展開も検討する。

コスモス薬品が8日発表した2018年6月~19年2月の3四半期の営業利益は前年同期比14%増の180億円。積極出店を進め、店舗数は1年前に比べ1割増えた。(荒木望)

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