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不動産融資、バブル期以来の「過熱」状態に

緩和マネー流入、融資残高は4年連続最高

日銀は17日公表した金融システムリポートで、銀行による不動産業向け融資がバブル期の1990年末以来の「過熱」状態にあるとの分析結果をまとめた。不動産業向けの融資残高は2018年末に4年連続で過去最高を更新。日銀が金融緩和政策で、大量供給した資金が貸出先を探す地銀などを通じ、不動産に流れ込んでいる。

同リポートの金融活動指標(ヒートマップ)は不動産業向け貸し出しが国内総生産(GDP)と比べてどのくらいあるかなど14項目について、長期のトレンドから乖離(かいり)したかどうかを色で示し、バブルの到来を早期に警告する。

唯一、バブル期並みの過熱水準を示す赤色となったのが不動産業向け貸し出しの対GDP比率。18年10~12月期は14.1%で、基準値の上限の13.9%を上回った。同項目は18年7~9月期から赤だったことが判明。赤になるのは1990年末以来、28年ぶりとなる。

日銀の「貸出先別貸出金」統計によると、国内銀行の不動産業向けの融資残高は18年末で78兆9370億円と、15年末から4年連続で過去最高を更新した。07年から約60兆円で横ばいだった融資残高が増加し始めたのは13年ごろ。日銀の異次元緩和で、金融機関の融資姿勢がゆるみ、緩和マネーが不動産に向かった。

増加が目立つのが個人向けに賃貸用不動産の取得費用などを貸し出すアパートローン。相続税の節税対策としても利用が増えた。第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは「アパートローンは返済期間が長期化し、残高が積み上がりやすくリスクが長期化する」と指摘する。

ヒートマップを構成する14項目のうち「地価の対GDP比率」などは、過熱でも停滞でもない緑色を示した。日銀は「金融経済活動全体としては、バブル期にみられたような行き過ぎた動きにはいたっていない」としているが、人口減や地方経済の地盤沈下で景気が後退すれば、リスクがより顕在化することになる。

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