微細注射針のシンクランド、3億4000万円を調達
針の中心に空洞がある微細針を手掛けるシンクランド(横浜市、宮地邦男社長)は第三者割当増資と融資で合わせて約3億4000万円を調達した。調達資金は量産に向けた設備投資や人材の増強、特許の出願費用などにあてる。

シンクランドは光レーザー加工技術を用いた微細針「中空マイクロニードル」を開発している。体内で溶ける生体適合材料を使った外径100マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下の微細針のため痛みを感じないことが利点。従来の注射薬や経口薬を無痛で簡単に投与できるようにする。
第三者割当増資では2億9000万円を調達し、新たに事業会社のシミックCMO(東京・港)とdof(同)から出資を受けた。既存株主であるベンチャーキャピタル(VC)のリアルテックファンドとAISキャピタルも追加出資した。このほか、りそな銀行から5000万円の融資を受けた。
(佐藤史佳)