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生産性低迷とポピュリズム政策(大機小機)

2019/4/17 17:16
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経済全体の生産性を示す全要素生産性(TFP)の上昇率が、足元は0.2%以下まで急低下している。「戦後最長の景気拡大」といっても、これでは成長率は高まらず、賃金も上がらないから、実感が乏しいのは当然である。

生産性低迷の基本的な原因は、閉鎖的な日本企業がオープン・イノベーションの時代に対応できていない点にある。10年余り前にはデジタル家電でシャープの「世界の亀山モデル」、省エネ車ではトヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」など、世界をリードする日本製品があったが、今では何も思いつかないのではないか。この事実が端的に示している。

とはいえ経済政策も当然無関係ではない。小泉政権の構造改革後に1%強に高まったTFP上昇率が、その後は一貫して低下しているからだ。

ネオリベラル色が強かった小泉政権は、不良債権処理で企業にリストラを迫り、派遣労働の規制緩和で大量の非正規雇用を生み出した。公共事業の大幅な削減で地方経済の疲弊を招いた一方、工場等制限法の撤廃で大学の都心回帰が加速した。こうした格差や痛みを伴う改革が生産性の向上に寄与したのだろう。

これに対し安倍政権はどうか。民主党政権と安倍政権は憲法や安保政策の違いが注目されがちだが、経済政策に限れば大きな違いはない。民主党政権から第2次安倍政権へと9年余にわたり、敗者を生まないポピュリスト的経済政策が続いていることになる。

安倍政権の左寄りの政策としては官製春闘が有名だが、教育無償化も子ども手当の流れをくむものだ。建設分野は外国人導入が必要なほど深刻な人手不足なのに、公共事業の積み増しが繰り返されている。消費増税を先送りする一方、社会保障改革はほとんど手付かず状態だ。首相が岩盤規制にドリルを振るう様子が見られぬ中、金融緩和だけ大胆でも生産性は上がらない。

こうした弱者に優しい政策の結果、日銀短観や求人倍率でも、小泉政権時のような都市と地方の格差は見られない。非正規雇用の増加も高齢者と主婦パートが中心で、若者では増えていない。だから、欧米のような極端なポピュリズムが生まれないのかもしれない。しかしその半面、日本は生産性の低迷という大きなコストを払っていることを忘れてはならない。(希)

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