2019年5月27日(月)

日本ペイント、豪塗料大手を3000億円で買収

環境エネ・素材
南西ア・オセアニア
関西
2019/4/17 11:07
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日本ペイントホールディングス(HD)は17日、オーストラリアの塗料会社、デュラックスグループを8月に約3000億円で買収すると発表した。デュラックスはオーストラリアやニュージーランドの塗料首位で建築用を得意とする。日本ペイントHDの売上高は日本や中国など東アジアに集中している。豪州最大手の買収を通じて収益基盤の分散を図る。

買収について記者会見する日本ペイントホールディングスの田堂社長(17日、大阪市中央区)

買収について記者会見する日本ペイントホールディングスの田堂社長(17日、大阪市中央区)

7月に買収先の株主総会で75%以上の承認などを得た後、8月に同社の全株式を取得する。買収資金は金融機関から全額を借り入れ、新株発行に伴う資金調達はしないとしている。3月下旬に前産業革新投資機構(JIC)社長の田中正明氏が日本ペイントHD会長に就任してから初めて決めた買収案件となる。

田堂哲志社長は17日、大阪市内で記者会見を開き「中国一辺倒の収益構造は事業バランスにリスクがあり、豪州市場への進出で安定した収益構造を確保する」と語った。

デュラックス株の買い付け価格は1株あたり9.65豪ドルとオーストラリア証券取引所での前日終値(7.67豪ドル)より3割弱高い水準となる。

デュラックスの2018年9月期の売上高は約1480億円。オーストラリアとニュージーランドの塗料市場では約5割のシェアを占める。塗料以外にも接着剤など住宅用建築材料を手掛け、買収後は日本ペイントHDの販路でも取り扱う。売上高は日本ペイントHDの18年12月期(6229億円)に単純合算すると約2割増える。

日本ペイントHDは17年末に米塗料大手アクサルタ・コーティング・システムズを1兆円超で買収する交渉を進めた。だが筆頭株主であるシンガポール塗料大手、ウットラムグループなどの反対により断念した経緯がある。田堂社長は海外戦略について「グローバルの成長に向けてアジアを中心に買収を検討していく」と話した。

17日の日本ペイントHDの株価は一時、前日比4%下落した。ただ、みずほ証券の吉田篤シニアアナリストは「買収先は日本ペイントHDが進出していない地域で重複が起きない。今回は全額借り入れで収まる範囲で株主価値の希薄化も起きにくい」と評価した。

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