2019年5月24日(金)

米、デジタル貿易のルール策定要求

トランプ政権
貿易摩擦
経済
北米
2019/4/17 8:09
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【ワシントン=河浪武史】日本と15~16日に初めての貿易協定交渉に臨んだライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は、デジタル貿易のルール策定へ早期の協議を要求した。国境をまたぐデータ移転、電子商取引(EC)、コンテンツ配信などデータ取引で日米でルールを整備する考えだ。

日米貿易交渉の初協議に臨んだライトハイザー米通商代表(左)=共同

USTRは2018年12月に策定した「米日協定交渉の目的」で、デジタル貿易を要求項目に掲げていた。具体的には(1)デジタル製品には関税を課さない(2)コンテンツを国や地域で差別しない(3)データの海外移転を制限しない(4)政府がプログラムの設計図の開示を求めない(5)プラットフォーム事業の知的財産権以外の民事責任を制限する――の5つを挙げている。

デジタル貿易は環太平洋経済連携協定(TPP)でも大きなテーマとなった。日米通商筋によるとTPPでもゼロ関税など(1)~(3)までの項目で合意済みだ。

(4)のプログラム問題では、TPPでもソースコードについて触れているが、対日協議では「アルゴリズム」を加えた。(5)のプラットフォーム事業の規定はTPPにはなく、新たに交渉することになる。

米経済団体幹部は「デジタル貿易は日米で高水準のルールづくりができる重要な分野だ」と期待する。巨大市場のアジアでは、インドネシアが音楽配信などのコンテンツ製品に関税を課す検討に入るなど、デジタル貿易で独自の動きがある。

USTRは日米でデジタル貿易の国際ルールづくりを進め、アジア市場でのネット事業の基盤を確立したい狙いがある。グーグルやアップルなどのコンテンツ配信事業をアジア市場で守る。

日米両政府は16日午後(日本時間17日午前)、閣僚級の貿易交渉の初会合を終えた。協議後に記者会見した茂木敏充経済財政・再生相は「農産品と自動車を含む物品貿易の議論を開始する」と表明した。物品の貿易交渉を先行して実施する。デジタル貿易も交渉対象に含めることで一致した。早期締結に向け、今月下旬にも再協議する。

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