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ノートルダム「5年以内に再建」 マクロン仏大統領

【パリ=白石透冴】パリのノートルダム寺院で15日に起きた火災で、マクロン仏大統領は16日夜(日本時間17日未明)、テレビ演説で「5年以内に再建したい」と語った。仏テレビLCIによると、既に8億ユーロ(約1千億円)以上の寄付の申し出が企業などからあり、原資に充てる予定だ。火災はテロなどの事件性はないとみられるが、捜査員約50人の陣容で原因特定を急いでいる。

16日、ノートルダム寺院の再建について語るマクロン仏大統領=ロイター

マクロン氏は「ノートルダム寺院をさらに美しく、再建する。今から5年以内に完成させたい。我々はできる」と語った。国内外に向け「痛みとともに(再建に向けた)期待も分かち合う」とメッセージを送った。仏大統領府によると、17日の定例の閣議は再建計画のみについて話し合う。

火災で発表を先送りしたマクロン政権の新たな生活支援策については「数日のうちに話すが、今日はそのタイミングではない」とした。

再建費用は分かっていないが、著名な仏富豪のほか仏化粧品大手ロレアル、仏エネルギー大手トタルなども寄付を申し出た。複雑な木の骨組みを復元するのは非常に難しいとの指摘もあり、5年で終わるかは不透明だ。

火災の被害状況も明らかになってきた。仏紙フィガロによると、寺院内にあった芸術品などのうち、火災で5~10%が被害を受けた。寺院内の3方向にあった有名な円形ステンドグラス「バラ窓」は無事だったが、1つは落下を防ぐために枠から取り外すことが決まったという。

8千本近いパイプを持つ巨大なパイプオルガンに火は届かなかったが、放水による衝撃で軽い傷が付いた。キリストが十字架刑の際にかぶっていたとされる聖遺物「いばらの冠」も難を逃れたことが分かっている。一方、炎と屋根の崩落の影響で彫刻の一部が壊れた。

火災原因について、検察当局は16日「現状では、事故の可能性が高いとみている」と記者団に語った。16日は現場にいた作業員など約30人から事情聴取し、17日も聞き取りを続ける。

屋根の改修工事が出火原因だった可能性もあるが、具体的に何が起きたのかは分かっていない。仏AFP通信によると、工事に関わった企業のうち1社の代表者は「全ての安全基準を順守していた」などと語った。

5月下旬に欧州議会選を控えるフランスの各政党は、火災を受け選挙運動を中断すると発表した。仏の歴史と宗教のシンボルが大きな被害を受けたことで自粛ムードが広がっている。

がれきが積み上がるノートルダム寺院の建物内部=ロイター
2010年9月撮影のパリ・ノートルダム寺院(写真左)と、大火災後の16日撮影の同寺院=ロイター

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