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アシアナ航空売却「6カ月で」、韓国政府系金融首脳

LCCも一括譲渡へ

【ソウル=山田健一】韓国中堅財閥の錦湖(クムホ)アシアナグループが資金難を理由に同国航空2位のアシアナ航空を売却する問題で、主力銀行で政府系の韓国産業銀行は16日、今後6カ月程度で売却を完了させる方針を明らかにした。傘下の格安航空会社(LCC)も一括で譲渡する。アシアナ航空は巨額の負債を抱えているだけに早期決着を狙っているとみられる。

アシアナ航空の売却を急ぐ裏には早期の資本増強により経営不安説をとりのぞく狙いがある=ロイター

産業銀行の李東傑(イ・ドンゴル)会長が16日、ソウルで報道陣の取材に応じた。同行は錦湖グループの主力行で、アシアナ航空の売却先決定に関わる立場にある。李氏は「高い買収価格を提示できる資金力」が売却先の条件になると指摘した。売却に向け、4月末から5月上旬にかけて錦湖グループと売却先候補との間に入る主幹事証券会社を選ぶという。

アシアナ航空の売却先の決定に影響力があるとみられる政府系金融機関の韓国産業銀行(16日、ソウル)

錦湖グループが保有するアシアナ航空株は約33%で、これだけでは売却先が決まっても経営の安定性に不安が残る。この点について李氏は「売却先にはアシアナ航空が発行する新株を引き受けてもらうプランがある」と述べ、追加出資を含めて過半の株式を保有できるようにすると説明した。 アシアナ航空傘下のエアプサンとエアソウルのLCC2社については「アシアナ航空と経営のシナジーが期待できるので一緒に売却するのが望ましいと考えている」と強調した。

エアプサンは韓国南部の釜山を拠点に11カ国36路線、エアソウルはソウル郊外の仁川を拠点に7カ国19路線の旅客便をそれぞれ運航中だ。ただ釜山―福岡便など日本路線も多いエアプサンはアシアナ航空の出資比率が半分未満の44%にとどまる。同航空の売却を機に経営が分離される懸念が出ていたが、李氏はこうした見方を打ち消した。エアソウルは同航空が全額出資している。

アシアナ航空の売却先候補を巡って、韓国メディアの間でハンファやSK、CJといった大手財閥の名前が挙がる一方、3財閥の関係者はともに「買収は検討していない」と話す。同航空は負債が3兆6千億ウォン(約3500億円)に達し、投資家からの信頼が低いためだ。産業銀行が6カ月で売却完了を目指す裏には、早めに資本増強して経営不安説をぬぐいたい思惑が透ける。

一部には錦湖グループ創業家の朴三求(パク・サムグ)前会長が、第三者の投資会社を隠れみのにしてアシアナ航空の経営に関与を続けようとするとの観測もある。李氏は「朴三求氏はアシアナ航空の経営に一切関与しない」と言明し、売却交渉の主導権が産業銀行にあることをにじませた。

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