2019年8月23日(金)

ドコモ、家族で顧客囲い込み 競争はさらに激化

2019/4/16 0:18
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NTTドコモが15日発表した新料金プランは家族割引を強化した点が特徴だ。同社では家族3人以上で契約している顧客が7割以上を占める。家族割引を利用した人には1人あたり最大1000円という大幅な割引を適用し、家族単位で囲い込む。従来より4割安い月1980円から利用できるようになる。

「シンプルでお得な料金プランに見直し、家族割引をこれまで以上に強化した」。15日に会見したドコモの吉沢和弘社長はこう強調した。

家族割引などが無ければ新料金プランはKDDIのプランと同水準だ。だが1家族で2人(2回線)が契約すれば各自が月500円、3人以上なら月1000円ずつ割引になる。あえて家族割引を大きくして、家族単位で他の携帯会社へ乗り換えないようにする。

菅義偉官房長官は15日の記者会見で「携帯電話は料金が不透明、諸外国と比べて高いとの指摘があったことを踏まえて料金の引き下げについて発言してきた」と述べた。個別企業の経営方針についてはコメントは差し控えるとした。

ただ政府関係者からは「(NTTドコモの新料金は)第1弾としてはよかったのではないか。これからもっと競争が始まる」との声が聞かれた。

ドコモの値下げを受けてKDDIやソフトバンクなど競合他社は早くも料金引き下げの検討を始めた。楽天が10月に携帯事業に参入するなどさらなる競争激化が予想される。契約者数も飽和に近づいており、大きな成長は見込みにくい。

NTTドコモは今回の新プラン導入で最大4000億円の収入を失う。今期以降、減益予想とし、18年度の営業利益見込みの9900億円に回復するのは23年度とみる。代償は大きい。

あらゆるモノがネットにつながるIoTを活用し、中小企業の製造ラインの稼働状況を見える化するサービスなどを強化し始めた。吉沢社長は決済やコンテンツ販売など非通信分野のビジネスや次世代通信規格「5G」を活用した新たなビジネスの創出も目指すとしている。

21年度の法人向けのシステム関連事業の売上高は18年度見通しの倍増の1200億円に高めるというが、値下げで失う収入にはほど遠い。吉沢社長は「あらゆる方策を駆使し、業績を戻す時期を前倒しするように努力したい」と語った。

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