2019年4月22日(月)

食品原料の仲介サイト運営 ICS-net社長 小池祥悟氏
(起業@信州)

北関東・信越
2019/4/15 22:00
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食品の新商品を開発したいが、最適な原材料が見つからない――。そんな悩みを解決するサイトを立ち上げたのが、食品輸入販売のICS-net(長野市)だ。食品原料の売り手と買い手をマッチングし、サンプル送付などのやりとりをすることもできる。需給のミスマッチをなくして、食品ロスの削減にもつなげたい考えだ。

小池社長は、食品メーカーでの勤務経験から会社を立ち上げた

仲介サイト「シェアシマ」では、食品原料の売り手が商品の写真や規格書、賞味期限、発注にかかる日数などを登録。買い手は欲しい商品を検索して、売買交渉のほか、サンプルの請求などができる。決済はICSが代行する。

出品者は年間9万円の利用料を払うほか、契約成立時には販売価格の10%をICSに支払う。取引は行わず、広告だけを出すプランもある。

3月からサービスを始めて、現在の会員は80社程度で、6~7割が買い手という。出品されているのは、お茶やフリーズドライの野菜、かんぴょうなど加工食品が中心だ。冷凍のブドウなど一風変わった商品もある。

シェアシマは、小池祥悟社長が食品メーカーで商品開発に携わった経験から生まれた。「こういう商品を作りたい」と思っても、原料を探すのは容易ではないという。

インターネットに詳細な商品情報を載せていない企業も多く、買い手が売り手と出会う場は食品展示会などに限られている。最適な仕入れ先を見つけるには、出張など足を運んで商談を繰り返す必要があった。

売り手側も、営業には多くの手間と労力がかかる。「バーチャルな展示会を毎日開催する」(小池社長)ことができれば、食品関連企業にとって大きなメリットになると考えた。

出品時にはICSが商品サンプルをチェックして、食品にとって重要な安全性は同社が担保する仕組みだ。小池社長は「地方に眠っている面白い原料を有名にすることができるのではないか」と話す。最適なマッチングができれば、食品ロスの削減にもなるという。

2017年に会社を設立し、食品の輸入販売からスタート。シェアシマの開設まで2年の歳月を要した。自社で輸入した商品をシェアシマでも販売することで、相乗効果を期待している。

起業の際に最も苦労したことは「とにかくお金」(小池社長)だった。資金の借入先は、事業計画書の作成に協力した県創業支援センターに紹介してもらったという。

今後の課題は出品企業の増加だ。買い手の登録は順調なものの、「商品を増やしてほしいと言われている」という。買い手側だけでなく、売り手側にとっても魅力的なサービスになれるかが、今後の成長のカギとなる。

(北川開)

▽所在地 長野市南千歳2の5の10 ベルデ南千歳101(電話026・405・6726)

▽代表者略歴 こいけ・しょうご 1998年北海道酪農学園大学卒。マルコメ勤務などを経て2017年8月ICS-net創業。長野市出身。43歳。

▽事業所概要 食品原料の輸入販売

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