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卓球・伊藤、進化続ける 王者中国勢に肉薄

卓球の世界選手権個人戦が21~28日、ブダペストで行われる。来年の東京五輪で悲願の金メダルを目指す卓球ニッポンは、最強中国を相手に快進撃を続ける伊藤美誠(スターツ)が半世紀ぶりの、高校生になった張本智和(木下グループ)は40年ぶりのシングルス金メダルを共に目指す。充実のダブルスを含め、5個のメダルを獲得した2年前の前回を超える可能性は十分。五輪切符を占う上でも、1勝の重みが重要な大会となる。

最新の女子世界ランキングで1~5位を独占する中国。この世の春を謳歌し続ける絶対王朝に今、明らかな異変が出始めているという。国際大会に帯同するスタッフが増え、練習パートナーには男子選手を連れてくる。「どれも今までになかったこと」と女子代表の馬場美香監督。相手の目の色を変えさせたのは伊藤の躍進だ。

昨年の対中国選手の戦績は20戦して12勝。近年の日本選手では抜群の好成績で、その中でも出色だったのが昨年11月のスウェーデンオープン。世界5位の劉詩●(あめかんむりに文)、リオデジャネイロ五輪2冠で世界1位の丁寧にいずれも逆転勝ちすると、同2位の朱雨玲との決勝はまさに無双状態だった。

打球点が速く、鋭いバックハンドの強打を連発して相手をくぎ付けにし、浮き球には迷わずスマッシュを放つ。無回転や不規則な変化球を打てるバック面の表ソフトラバーを存分に生かし、ボールをワイパーのようにこするナックルでも翻弄。鉄壁の防御で知られる相手を手玉に取った。

「最近は中国選手への苦手意識が本当になくなり、自信に変わっている」。現状に満足せず、変化し続けている自負があるから、「コピー選手」などによる包囲網も全く気にならない。

優勝へ「チャンスは全然ある」

身長150センチ。パワーやリーチでかなわない分、速攻の起点となるサーブを徹底して磨いてきた。スピード、コース、回転……。限りない引き出しで的を絞らせず、ここぞという場面では、さらに質の高い1本を放てる度胸も併せ持つ。

伊藤は女子シングルスで50年ぶりの金メダルを目指す

天才肌は半面、自他共に認める練習嫌いでもある。「つまらないし、眠くなる」と単調なサーブ練習を敬遠した時期もあったが、結果が出始めて意識が変わった。今では時間の経過を忘れて没頭することもあり、「本当にレベルアップしている証拠かな」と笑う。1月の全日本選手権ではダブルス2種目を含めた3冠を2年連続で達成。今大会も3種目に出場する。

早田ひな(日本生命)との女子ダブルスは前回銅メダルで、現在ダブルスの世界ランク1位。混合ダブルスの森薗政崇(岡山リベッツ)ともコンビは長く、全種目でのメダル獲得も可能だ。連戦で懸念される疲労よりも、相手のためにスペースを空けるダブルスは「体がすごくよく動くから、シングルスに役立つ」というプラス思考が頼もしい。

シングルスの結果次第では、現在国内2番手の世界ランクをさらに上げることも十分可能だ。「一番大きな大会。私の実力ならチャンスは全然ある。優勝して来年の選考につなげたい」。18歳は本気で大会の主役を狙っている。

(鱸正人)

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