襲撃で邦人女性の死亡確認 エチオピア、武装勢力関与
【ナイロビ=共同】アフリカ東部エチオピア・オロミア州で3月に武装勢力が車を襲撃し5人を殺害した事件で、在エチオピア日本大使館は13日、DNA鑑定の結果、40代の日本人女性1人の死亡を確認したと明らかにした。遺族の意向を理由に名前は明かしていない。エチオピア人3人とインド人1人も犠牲になった。

襲撃は3月19日朝にアディスアベバから西へ約500キロ離れた場所で発生。5人は鉱山の採掘事業に携わり、襲撃時は車で移動中だったもようだ。日本の外務省は現地の危険情報について、4段階で最も低い「十分注意」としていた。
地元警察によると、武装勢力は車を銃撃した後、火を放った。現場からは56発の弾痕が見つかった。現地で活動するオロモ解放戦線の分派組織の犯行とみられている。
オロモ解放戦線は最大民族オロモ人らで構成し、長年、少数派の民族が実権を握る政権側へ攻撃を繰り返してきた。昨年4月にオロモ人のアビー氏が首相に就任し、政府とオロモ解放戦線は和平で合意したが、一部の勢力は武装解除に応じていない。