2019年7月19日(金)

スズキ、不正拡大1.1万台 リコール費用800億円

2019/4/12 17:36
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スズキは12日、新車を出荷する前の完成検査で判明していた測定データの書き換えなど不正事案についての調査報告書を発表した。2008年4月以降の検査で測定データの書き換えのほか、試験環境が正しくなかった事例など1万1070台を確認した。再発防止に向けて設備の更新など今後5年間で1700億円規模を投じる方針も明らかにした。

同日、国土交通省に調査報告書を提出した。スズキは18年8月と9月に完成検査で不適切な事例があったことを公表し、詳細の状況や原因分析の調査を進めてきた。

東京都内で記者会見した鈴木俊宏社長は冒頭、「信頼を裏切り、関係するみなさまに多大なご心配とご迷惑おかけしたことをおわび申し上げます」と陳謝した。あわせて鈴木社長は200万台をリコール(回収・無償修理)する方針も明らかにした。費用として「約800億円を見込んでいる」と説明した。新車で1回目の車検を受けていない車両が対象となる。近く詳細を詰めて、国土交通省に届け出る。

今回の報告では測定データの書き換えは18年9月の国交省への報告書時点から約1000台多い3710台あった。試験環境を逸脱して検査した台数も約1800台増えて8722台になった。湖西工場(静岡県湖西市)など3工場で不正が確認された。いずれも08年4月から18年9月にかけて生産し、データが確認できたものを調査した。

調査報告書はスズキが依頼した外部の法律事務所がまとめた。報告書の原因分析では、ソフト面は検査員の人員不足や検査工程の時間に余裕がなかった点に加え、規範意識の低さなど教育体制の機能不全などを指摘した。ハード面では工場のレイアウトや検査設備の不備などの問題があった。検査機器ではどのように検査しても不合格となるなど、頻繁に不具合が発生していた。

スズキはあわせて再発防止策を発表。老朽化した設備の更新や工場レイアウトの最適化などで5年で1700億円投じる。完成検査に関する再発防止の総責任者を社長とし、新たに設置する検査本部の本部長を役員とするなど、経営陣の品質保証への関与を強める。燃費・排ガスの抜き取り検査の検査員を増員するほか、3月末時点で、223人いる完成検査の有資格者を新たに今後2年で約200人育成して再発防止を徹底する。

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