Amazon Prime料金引き上げ 日本事業の収益力向上へ

2019/4/12 13:12
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アマゾンジャパン(東京・目黒)は12日、有料会員「プライム」の料金を引き上げた。年会費は従来の3900円から4900円にする。日本では2007年にプライム制度を開始、配送を無料にするだけでなく、動画や音楽の見放題サービスなども提供、利益度外視で顧客を増やすことを優先してきた。今回の値上げが日本事業の収益力を高める足がかりとなる可能性もある。

同社が会費を引き上げるのは、07年の導入以来初めて。月額プランも400円から500円に改定する。学生向けの割引きプランは1900円から2450円に改定した。すでにサービスを利用している会員には、5月17日以降の請求から新料金を適用する。

有料会員になると、無料で当日配送を指定できる。さらに追加料金なしで数千の動画コンテンツや100万曲以上の音楽を視聴できる。会員サービスが充実したことで、値上げしても顧客が大量に離れることはないと判断したもようだ。アマゾンは値上げについて「プライムのサービスの充実に向けた投資を進める」とコメントした。

同社は日本のプライム会員数や利用者数を開示していない。調査会社のニールセンデジタル(東京・港)によると、日本のアマゾンの通販サイトの利用者数は約4000万人という。

子育てしながら働く都内在住の会社員の女性(43)は、おむつなど生活用品を買うために週2回以上アマゾンを利用する。「仕事と子育ての両立には欠かせないサービス。年1000円の値上げなら影響ない」と話す。

アマゾンは米国では18年5月に年会費を20ドル引き上げ119ドル(約1万3千円)にした。日本ではまだ値上げ余地があるといえる。今後はさらなる値上げがあるかどうかが焦点となる。アマゾンジャパンは「将来の料金施策は公開していない」とコメントした。

米アマゾン・ドット・コムの日本での売上高は18年12月期に前の期比16%増の138億ドル(約1兆5300億円)だった。同社は日本の損益を開示していないが、米国を除く海外事業の営業損益は21億4200万ドル(約2400億円)の赤字。海外事業の黒字化が課題となっている。

ネットサービスを巡っては、米ネットフリックスが18年夏に日本国内の料金を150~350円引き上げた。米国でも19年1月に、月額視聴料を米国で13~18%値上げすると発表した。事業者間の競争が激しくなるなか、コンテンツの拡充と収益を両立させるための値上げが広がっている。

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