2019年6月26日(水)

英の離脱再延期、メイ首相に逆風 与党強硬派は辞任要求

英EU離脱
ヨーロッパ
2019/4/12 2:33
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【ロンドン=押野真也】英国の欧州連合(EU)からの離脱期限が10月末に再延期され、メイ英首相が国内で逆風にさらされている。11日の英議会で延期に理解を求めたものの、早期離脱を訴える与党強硬派はメイ氏に辞任を要求した。野党との協議も難航している。EU離脱を巡る英政治の混乱はなお続きそうだ。

メイ氏は11日の英議会で、10月末まで離脱時期を延期することで合意したことを伝えた。メイ氏がEU側とまとめた離脱案は英議会下院で3度否決されているが、同氏は「この機会を逃すべきではない」と強調し、自身の離脱案に賛成するよう再び議会に要請した。

メイ首相には与野党から批判の声が上がる(11日、ブリュッセル)=ロイター

メイ首相には与野党から批判の声が上がる(11日、ブリュッセル)=ロイター

これに対し、与野党から非難の声があがった。与党・保守党の離脱強硬派、ビル・キャッシュ議員は、10日のEU首脳会議で離脱再延期が決まったことが「(EUへの)惨めな降伏だ」と述べ、メイ氏に辞任を求めた。

野党も批判を強めている。英メディアによると、メイ氏はEUに対し、与野党が円滑な離脱に向けて協議を続けていると強調した。最大野党・労働党のコービン党首は与野党協議を続ける意思を示したが、今回の決定はメイ氏が求めていた短期間の延期といえず「外交的な敗北だ」と述べた。

英国の離脱時期は当初予定の3月下旬から、すでに1度延期した。メイ氏は6月末までの短期間の再延期を求めたが、英国内の政治状況を不安視したEU側が10月末までの延期を認めた。

5月23日にはEU加盟国による欧州議会の議員選挙の投票が始まる。メイ氏は議会選への参加を避けたい考えだが、EU側は、英国が欧州議会選後もEUにとどまるのならば選挙への参加は欠かせないと指摘する。今後、英議会では選挙への参加も議論の焦点になる。

10日のEU首脳会議後、EUのトゥスク大統領は英政府に対し「時間を無駄にしないでほしい」とクギを刺した。ただ、現状の英政治の混迷を打開するのは簡単ではなく、「合意なき離脱」のリスクもくすぶっているのが実情だ。

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