吉本興業、男性アイドルのオーディション 韓国企業とタッグ
吉本興業は11日、視聴者投票型の男性アイドルオーディション企画を開くと発表した。韓国の人気グループ「BTS(防弾少年団)」らのプロデュースに携わる企業と組み、韓国の人気オーディション番組の手法を取り入れる。2020年に11人グループとして世界デビューを目指すという。吉本興業はお笑いや演劇などで海外展開を進めてきた。アイドル分野でも海外進出の機会を探る。

オーディション「PRODUCE 101 JAPAN」を開催する。韓国のエンターテインメント企業CJエンターテインメント&マーチャンダイジング(CJENM)傘下の放送局が運営する現地のオーディション番組「PRODUCE 101」を移植する。
同番組は韓国の10~20代から絶大な支持を誇る。18年には日本人と韓国人で構成する女性グループ「IZ*ONE」がデビュー。日本のアイドルグループ、HKT48の宮脇咲良さんらがメンバーとなったことなどで話題を呼んだ。
日本版では11日から5月末まで、日本在住の16~30歳男性を対象に候補者を公募する。吉本興業の事前審査を経た101人から最終的に11人を決める。
韓国の番組では歌やダンスなど様々なミッションに挑戦する様子が放送され、「国民プロデューサー」と呼ぶ視聴者のネット投票を促す。日本版でも同様の手法を取る予定で、国民プロデューサー代表ことメインMCはお笑い芸人の「ナインティナイン」が務める。
ただ、番組をテレビで放送するか、ネット上で配信するかなどの詳細は決まっていない。吉本興業は選抜した11人を20年内にデビューさせることを見込んでおり、海外で開かれる音楽祭への出演などで世界的に知名度を高めたいとしている。
同企画のプロジェクトリーダーを務める吉本興業の崔信化・海外本部韓国代表は「日本発の世界的スターは韓国に比べると少ない」と話す。同社はエンタメ分野での海外進出を強めており、オーディション番組を通じて新たな分野の開拓を目指す。