田辺三菱、大阪・埼玉の研究拠点閉鎖
武田薬品の拠点を一時活用へ

田辺三菱製薬は11日、大阪市と埼玉県にある研究拠点を閉鎖すると発表した。同社は事業構造改革のために再編を進めており、両拠点はこれまでも閉鎖候補とされていた。人員は再配置し、希望退職の募集はしない。研究者の一部は武田薬品工業の産学連携施設に順次移す。
閉鎖するのは戸田事業所(埼玉県戸田市)と加島事業所(大阪市)で、それぞれ2020年3月末、21年12月末に閉鎖する。人員は大阪本社や横浜事業所(横浜市)などに再配置する。閉鎖後は売却する方針だが詳細は非公表。
加島事業所が持つ生産関連技術の研究機能は別工場に移し、生産効率化につなげる。戸田事業所や他の研究拠点の約250人の研究者を産官学連携施設「湘南ヘルスイノベーションパーク」(神奈川県藤沢市)に移す。
同施設は武田薬品が18年4月に設立。設備が使えるほか研究員から助言を受けることもでき、既に複数の産学が入居している。田辺三菱は数年入居し、創薬などの研究を進めつつ外部との人的ネットワークを築く。
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