2019年6月25日(火)

ブラックホール、どんな天体? 3つのポイント

3ポイントまとめ
科学&新技術
2019/4/11 9:34
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日米欧などの国際研究チームが10日、ブラックホールの撮影に初めて成功したと発表しました。SF小説や映画に度々登場しますが、重力が非常に強くて光さえも脱出できないため、観測は極めて困難でした。ブラックホールはどんな天体なのでしょうか。

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M87銀河の中心にある巨大ブラックホールを撮影した画像。中心の黒い部分がブラックホールによる影(EHTコラボレーション提供)

M87銀河の中心にある巨大ブラックホールを撮影した画像。中心の黒い部分がブラックホールによる影(EHTコラボレーション提供)

(1)重い天体の最後、銀河の中心に存在

ブラックホールの存在は約100年前、アインシュタインの一般相対性理論によって予測されていました。猛烈な重力で周囲にあるガスや天体などを引きこみます。光でも脱出できない「真っ黒な穴」です。重い星が一生の最後に自らの重力によってつぶれることでできるとされ、銀河の中心には太陽の質量の数百万倍~数十億倍という巨大なブラックホールが存在します。巨大なものはブラックホールが合体してできると考えられています。

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(2)影絵のように浮かび上がらせて観測

ブラックホールは光も電波も出しません。猛烈な重力のため周りにある天体の動きから、どのくらいの質量を持つブラックホールが存在するかが推定できます。ブラックホールがガスを吸い込む際に、分子が衝突して強い光や電波を出します。これらを観測して理論とつきあわせることでブラックホールの存在は確かだと考えられてきました。

国際チームは世界の電波望遠鏡を連携させ、地球サイズの電波望遠鏡を仮想的に作り出しました。ブラックホールの近傍のガスが出す電波を精密に観測し、影絵のようにブラックホールを浮かび上がらせました。

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(3)内部は不明、吸い込まれる前にゆっくり燃え尽きる?

ブラックホールと周囲を取り巻くガスの想像図=NASA/CXC/SAO提供

ブラックホールと周囲を取り巻くガスの想像図=NASA/CXC/SAO提供

ブラックホールの内部の奥深くは、あらゆる物理法則が成り立たないと考えられています。中心付近では重力が無限大になる領域が存在すると予想されています。

もし、人間がブラックホールに吸い込まれるとどうなるのでしょうか? 猛烈な重力のために落ちる前に引きちぎられてバラバラになります。重力が強いと時間の進み方が遅くなります。また、吸い込まれるガスがぶつかり合うことで最大60億度にもなります。遠く離れた星から観察できたとすると、バラバラになってゆっくりと灰になる様子が見えると考えられています。

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