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オンコリス、中外薬との提携好感 個人投資家の買い集中

10日の東京株式市場で創薬ベンチャーのオンコリスバイオファーマ株が2日連続で制限値幅の上限(ストップ高水準)まで上昇した。終値は前日比19%(500円)高の3065円。8日の取引時間中に、開発中の新薬を前倒しで審査すると厚生労働省が発表。同日の取引終了後には中外製薬との資本業務提携も発表し、収益拡大を期待した買いが膨らんだ。

終日買い気配のまま推移し、大引けで売買が成立した。前週末と比べて上昇率は75%に達した。

国内で開発中の新薬「テロメライシン」は、食道がんなど固形がんを溶かす性質を持つ。厚労省は同剤が画期的な新薬候補であるとして、臨床試験や承認手続きを優先して受けられる「先駆け審査指定制度」の対象にした。

中外薬に対しては、新薬を日本・台湾で独占的に開発・製造・販売するライセンスを付与し、契約一時金として5億5000万円を受け取る。中外薬が一部を除いた国と地域で同様の権利を取得した場合にはオンコリスは500億円以上を受け取る可能性もある。

中外薬を引受先とした第三者割当増資も実施する。出資額は約8億円。審査前倒しと併せて業績の大幅な改善に期待した個人投資家の買いが入った。

もっとも、個人投資家の動きについては「株式市場全体が値動きに乏しいため、材料が出た株に飛びついた」(マネックス証券の益嶋裕マーケット・アナリスト)と短期資金が集中しているとの指摘もある。別の材料株が浮上するなど物色の矛先が変われば、利益確定売りが出やすくなる可能性もありそうだ。

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