2019年6月25日(火)

再生エネ発電、10年後に8割増 千葉県が新計画

南関東・静岡
2019/4/9 22:00
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千葉県は4月から、2028年度を目標年度とする新たな環境基本計画を開始した。太陽光や風力、バイオマスなど再生可能エネルギーの普及拡大を掲げる。県は市町村や民間事業者の設備導入を後押しし、再生エネの発電容量を現在の1.8倍にあたる400万キロワットに拡大する目標を掲げる。

東京電力は1月から洋上風力発電の商用運転を始めた(千葉県銚子市沖)

新たな環境基本計画は国連の持続可能な開発目標(SDGs)の考え方を一部取り入れた。森田健作知事は「環境、経済、社会的課題の同時解決を目指す」と話す。

県内の再生エネによる発電容量は18年3月末時点で226万7000キロワット。茨城県、愛知県に次いで全国3番目に多い。県環境政策課の担当者は「首都圏という大消費地に近く、平たんな地形で利用可能な土地が多いことが開発を後押ししている」とみている。

環境基本計画では、再生エネについて「持続可能な成長・発展の切り札」と指摘。容量が400万キロワットに拡大した場合、単純計算で120万世帯分(太陽光ベースで換算)の電力消費量がまかなえる見込みだ。

具体的には、再生エネの導入を検討する市町村や事業者への相談対応や情報提供を強化するほか、一般家庭での太陽光発電の導入を促進する。周囲を海に囲まれている地の利を生かし、沿岸部の市町村や漁業者と調整しつつ、洋上風力発電施設の誘致も進める方針だ。

県の方針と歩調を合わせるように、県内では民間による再生エネの活用が活発になっている。東京電力ホールディングスは1月、銚子市沖で洋上風力発電設備(2400キロワット)の商用運転を始めた。13年から実証試験を続けていたが、厳しい気象条件でも安定的に稼働できると判断し、実用化を決めた。

オリックスも同じ銚子市沖で洋上風力発電設備の建設を想定し、1月から海底の地質調査をスタート。建設が可能だと判断すれば、20万キロワット規模の発電設備を沖合に整備する方針だ。

再生エネの主力である大規模太陽光発電所(メガソーラー)の新設も相次ぐ。鴨川市では150ヘクタールの森林を開発し、10万キロワットのメガソーラーを建設する構想が進行中。すでに県森林審議会は3月末に開発を認める答申を示しており、今後建設が本格化する。

一方、鴨川市のような巨大メガソーラーの開発に対し、森林保全や景観などへの悪影響を懸念する声が県内でも出始めている。再生エネの普及と環境保護をいかに両立させるかが、今後10年の課題となる。

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