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紙幣刷新「業績知って」「励まされた」 関係者ら沸く

「偉大な業績を知ってほしい」「私も海外で活躍したい」。20年ぶりとなる1万円札、5千円札、千円札のデザイン刷新が発表された9日。新たな紙幣の「顔」に選ばれた日本の資本主義と近代医学の父、そして女子教育の先駆者のゆかりの地で、喜びと期待の声が広がった。

渋沢史料館で展示品を見る人たち(9日午前、東京都北区)

▼渋沢史料館

かつて渋沢栄一の邸宅があった飛鳥山公園(東京・北)に立つ渋沢史料館。「これまで気に留めていなかったが今朝のニュースをみて駆けつけた」。9日朝、日課のランニングをしていた同区の会社役員、延嶋一夫さん(58)は史料館前で初めて足を止めた。「今度は史料館の中にも入ってみたい」と話す。

館長の井上潤さん(59)は「知人などから問い合わせが開館前から殺到している」と苦笑い。普段の来館者は1日数十人程度で「非常に多くのことに関与したのに知名度が今ひとつだった」という。

史料館は9月に一時閉館し、2020年3月末にリニューアルオープンする予定。「功績を時系列で展示し、デジタルコンテンツも充実させたい。これを機により多くの人に知ってほしい」と意気込んだ。

渋沢栄一の玄孫(やしゃご)でコモンズ投信の渋沢健会長は「渋沢の顔が描かれた紙幣を手に取ることで、渋沢の思想についてみんなで考えるきっかけとなればいい」と喜んだ。

▼津田塾大学

米国に留学し、日本の女子教育の開拓者として1900年に現在の津田塾大学を創設した津田梅子。国際社会で活躍する多くの人材が巣立った東京都小平市の同大学キャンパスの学生は「誇らしい」と喜んだ。

英語英文学科1年の京谷和沙さん(18)は「今朝ニュースで知って驚いた」と話す。翻訳家を志し、英語を学んでいる。「梅子のように留学して活躍したい。励まされた気持ち」と喜んだ。

国際関係学科3年の小西万優子さん(20)は「学内の梅子の墓に皆でお参りするなど、学生にとって親しみ深い存在。選ばれてとてもうれしかった」と笑顔。ただ現在の樋口一葉に続き今回も唯一の女性が5千円札だったことに「一番目立たない5千円札なのは少しさみしい」とも漏らした。

▼北里記念館

細菌学者の北里柴三郎の孫で、北里研究所顧問の一郎さん(86)は「祖父の仕事が日本の誇りだと評価され、ありがたい」と喜びをかみしめた。

北里柴三郎が生まれ育った熊本県小国町の担当者は「役場は朝からこの話で持ちきり。地元では小学校で学ぶ偉人で、まさに紙幣にふさわしい人だと思っていた」と興奮を隠さなかった。

町は早くも町内の北里柴三郎記念館と連携した新たな観光プロジェクトの検討を始めた。同館の女性職員(51)は「世界的な学者が育った町だと多くの人に知ってもらいたい」と声を弾ませる。

2016年の熊本地震で大きな被害が出た同町。町内の道の駅「小国」ゆうステーションの高橋正之助チーフ(64)は「客足はまだ完全に回復していない。観光客を取り戻すためにも良いアピール材料になるはずだ」と期待を込めた。

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