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ピート市長って?(十字路)

2019/4/12 11:30
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寒い冬が過ぎ首都ワシントンは桜の季節。2020年秋の大統領選に向けての動きが静かに始まっている。

共和党は現職大統領の再選で一致するが、打倒トランプを目指す民主党は18名もの候補者が名乗りを上げ大混戦の様相を呈している。そんな中、選挙分析のプロをもうならせる異色の候補者がいる。

彼の名はピート・ブティジェッジ(37)。父親がマルタ島出身の移民で29歳の時に民主党から出馬。保守色の強いインディアナ州サウスベンド市長に選ばれ、荒廃した市の経済を見事に立て直し今も現役の市長である。自ら同性愛者であることを公言し名字が発音しにくいことからメイヤー・ピート(ピート市長)と愛称で呼ばれることが多い。14年に市長職を一時休職、海軍に入隊しアフガニスタンで勤務したのも異色である。

高校をトップの成績で卒業してハーバード大学に進学。ローズ奨学金を受けて英オックスフォード大学で学位を取得した。ギターとピアノ演奏はプロ並みで、ノルウェー語を筆頭に8か国語を自在に操るという。先月大手テレビ局のタウンホール会合に登場してからツイッターでのフォロワーが45万人も急増、わずか2か月で700万ドルもの政治献金を集め、一気に有力候補者の一角に食い込んだ。

歴史を振り返ると民主党の大統領は70年代のカーターに始まり、90年代のクリントン、そして00年代のオバマ。無名の候補者が混戦の中から彗星(すいせい)のように現れて予備選を勝ち、本選でも勝利するケースが多い。現在、有力視される候補者にはベテラン上院議員など知名度も資金力もある大物がひしめく。無名の若き市長には6月末の討論会が最初の関門となる。気が早過ぎるかもしれないが、無名の若手がトランプ政治に果敢に挑む姿を是非見てみたいものである。

(米州住友商事ワシントン事務所長 高井 裕之)

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