ブレグジットの政治学 失われた多数派を求めて
編集委員 清水真人
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とうとう合意なき欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)か。それとも瀬戸際で打開工作が実るのか――。首相テリーザ・メイと議会下院が泥仕合に陥り、円滑な出口を見失って混迷する英国の議院内閣制。平成日本の政治改革や橋本行革がモデルとした「強い首相」による安定した統治の面影は薄れる。議会から失われた「多数派」を追い求めてギリギリの工作が続く。
民意とEUが英議会を挟撃
「英国の議院内閣制が強力な政府を実現し得てきたのは、議会主権とい...
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