法定協再開 協議へ 維新、府議過半数 市議も上積み

2019/4/8 11:42
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大阪都構想」の是非を問う大阪府知事、大阪市長のダブル選と、府議会選、市議会選の4重選の全議席が8日、確定した。大阪維新の会は府議会で過半数を獲得。市議会では過半数には届かなかったものの、第1会派を維持した。ダブル選の圧勝で、維新は都構想の実現への協力を公明党などに要請する。

公明党は「大阪都構想」の制度案を議論する法定協議会(法定協)の再開に向けて近く維新と協議をする方針。公明府本部幹部が8日午前、日本経済新聞の取材に「維新と一定の協力関係を築くべきだ」と述べた。

法定協は選挙前の3月上旬に維新と公明が決裂して以降、開催日が未定となっていた。統一地方選の後半戦や改元などの日程も踏まえ、法定協の再開時期は5月下旬を軸に調整が進む見通しだ。

法定協は知事と市長、両議会議員ら計20人の委員で構成する。市幹部によると、維新が府議会で過半数を獲得、市議会でも議席を上積みして第1会派を維持したことで、法定協の過半数(11人)を確保することが確実となった。

維新は今後、法定協で単独で制度案を決定できるようになるが、維新代表で大阪市長に当選した松井一郎氏(55)は「反対派の意見も聞きながら議論を進めたい」と配慮する姿勢を見せている。

維新は府議選(定数88)に55人、市議選(同83)に43人を擁立。府議選は過半数の51議席を獲得した。53選挙区のうち、31の1人区の26で自民候補らに競り勝った。

市議選は改選前の33議席から躍進。40議席を確保したものの、目標とした過半数を下回った。3人区に積極的に候補者を擁立し、落選は3人にとどまった。維新はダブル選の勢いを生かして、両議会での立候補者の9割超が当選した。

初登庁する松井大阪市長(写真右)と吉村大阪府知事(8日午後)

初登庁する松井大阪市長(写真右)と吉村大阪府知事(8日午後)

ダブル選で「反維新」候補2人を推薦し、「反維新」勢力の中心となった自民党は両議会で議席を減らした。府議会は24議席から15議席となり、1人区の多くで競り負けた。市議会も21議席から17議席に後退。府議会では都構想反対の急先鋒(せんぽう)だった府議団幹事長が維新新人に敗れ、市議会では当選5回の市議団幹事長が議席を失った。自民府連の左藤章会長は選挙結果について「非常にショックを受けている」と述べており、21日投開票の衆院大阪12区補欠選挙や今夏の参院選を控える中で、大阪の党勢挽回が急務になる。

公明は府議会で改選前と同じ15議席を確保した一方、市議会は1議席減の18議席だった。公明大阪府本部幹部は「想像以上に維新の勢いがあった」と肩を落とした。

共産党は府議会で改選前の2議席を維持したが、市議会は9議席から4議席に減らした。立憲民主党は府議会で初めて1議席を獲得した。

ダブル選は大阪市を廃止して、東京23区のような特別区に再編する都構想を巡り、推進する維新と、反維新勢力の対立が激化したのがきっかけだ。知事と市長が立場を入れ替えて立候補するダブル選を統一地方選にぶつけるという維新の戦略が奏功。1971年以来となった「4重選」への有権者の関心は高く、両議会選の投票率は前回15年に比べて、それぞれ3~5ポイント上昇した。

知事選では吉村洋文氏(43)が226万票を獲得したのに対し、元府副知事の小西禎一氏(64)は125万票だった。市長選は松井氏が66万票で元市議の柳本顕氏(45)は47万票だった。府市政の実績を訴えた維新に、自民支持層や無党派層からも支持が集まった。

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