2019年7月24日(水)

ブタ使い人の腎臓再生 慈恵医大、iPS細胞で

2019/4/6 7:44
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東京慈恵医大と大日本住友製薬は6日までに、人工多能性幹細胞(iPS細胞)とブタの胎児組織を使って、人の体内で腎臓を作る再生医療の共同研究を始めたと発表した。サルで安全性や効果を確認した後、3年後に人での臨床研究に進み、2020年代に実用化を目指す。慈恵医大の横尾隆教授は「将来的に臓器移植に代わる治療法にしたい」と話している。

ただブタの細胞を体内に入れることから予期せぬ問題が起こる懸念があり、慎重な実施を求める声もある。

研究はまず、人工透析をしている腎不全の患者本人や他人のiPS細胞から腎臓のもとになる細胞を作る。これをブタの胎児の腎臓組織に注入し、「腎臓の種」を作製。患者の腹部に移植する。

数週間で成長し、尿を作り出すなど腎臓として機能し始めると期待され、この段階で患者の尿管とつなぐ。チームはこの方法で患者の透析の回数を減らすことを目指している。

腎臓は、尿管や糸球体など複雑な構造を持つため、iPS細胞から作るのは難しいと考えられてきたが、これまでにチームは同様の手法でラットの腎臓を作ることに成功している。

研究では、ブタの細胞が患者の体内に入ることから、ブタ特有の病原体に感染したり、拒絶反応が起きたりする恐れがある。

このため無菌環境で育てた特別なブタを使うほか、拒絶反応を抑える免疫抑制剤を使用する。また移植後に薬で早急にブタ由来の細胞を死滅させるとしている。

慢性腎不全が進行すると、体内の老廃物が排出できず、腎移植か透析治療が必要になる。腎臓の移植件数は限られており、国内では約33万人が透析を受けている。〔共同〕

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