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アマゾン、3000基超の衛星打ち上げを計画 高速通信参入へ

【シリコンバレー=白石武志】米アマゾン・ドット・コムが人工衛星を使ったブロードバンド通信サービスへの参入を目指していることが明らかになった。3000を超える通信衛星を打ち上げて地球のほぼ全域をカバーする計画だ。イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発ベンチャーの米スペースXなども同様の構想を表明しており、米有力企業による宇宙開発競争が熱を帯びてきた。

人工衛星を使った高速通信への参入計画が明らかになったアマゾンのジェフ・ベゾスCEO=ロイター

米連邦通信委員会(FCC)が通信衛星の運用を監督する国際電気通信連合(ITU)に提出した資料を基に、米ネットメディアなどが報じた。「プロジェクト・カイパー」と呼ばれるアマゾンの計画では、上空600キロメートル前後の低軌道に計3236基の周回衛星を配備し、地球上のどこにいても高速で遅延の少ないインターネット接続サービスを受けられるようにするという。

事業化にはFCCなどの承認が必要で、資料では具体的な投資額やサービス開始時期などについては触れていない。アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は自ら設立した宇宙開発ベンチャーの米ブルーオリジンを通じてロケット開発も進めているが、アマゾンがどの会社のロケットを使って衛星を打ち上げる計画であるかは明らかにしていない。

米国では、同様の衛星を使ったブロードバンド通信の計画が相次ぐ。ブルーオリジンと同じく民間のロケット開発を主導するスペースXも約1万2000基の衛星を使ったブロードバンド通信サービスの構想についてFCCの認可を受けた。すでに試験打ち上げに着手している。

ソフトバンクグループなどが出資する米衛星通信ベンチャーのワンウェブも650基の衛星を打ち上げる計画を示しているほか、米フェイスブックも独自の通信衛星の開発を進めていると報じられている。

英調査会社ウィー・アー・ソーシャルなどによると、19年1月時点の世界のインターネット人口は43億8800万人で普及率は57%だった。先進国でも固定通信回線の敷設が難しい山間部などではブロードバンド通信が普及していない地域もある。

米国では民間企業によるロケット開発によって衛星の打ち上げ価格が低下しつつあり、これまでコスト面で普及が難しかった人工衛星を使った通信サービスへの期待が高まっている。

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