2019年4月19日(金)

若者の心「イイワケ」でつかむ

コラム(ビジネス)
2019/4/7 6:00
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今回集まった商品企画・マーケティング担当者8人には「今の若い世代の心を捉えるには」というテーマでも議論してもらい、3つのポイントにまとめました。

若い世代は自分で決めたいという願望がある一方、正解がない今の世の中で、自分の選択に自信がない人が多いと言われます。その特徴を捉え、若者に2つの「イイワケ」を用意すると良さそうです。

一つは「良い理由」、もう一つは「言い訳」です。彼らは「なぜ買ったの?」と突っ込まれることが怖いので、「有名サイトや著名人のオススメだから」などと選んだ理由を常に欲しがっています。

20代の料理初心者も主要なターゲット層のデリッシュキッチン。カンパニー長の菅原千遥さんは「今日この料理になった理由は、デリッシュキッチンに載っていたから。そういう理由づけに使ってもらいたい」と言います。

べき論、言うべからず

選択の「主導権」を若者に渡すことも重要です。若い世代に「高級ブランドだから良い」などと決めつけやべき論を押し付けると反発されます。大事なのは自分自身や企業が素晴らしいと考える世界観にどれだけ共感してもらえるかです。

選ぶ「余地」も残しておきたいところ。カシオ計算機の泉潤一さんは、「G-SHOCKのターゲットは基本男性だが、バンドは女性も使える長さになっている」と説明してくれました。「様々なシーンを想定し幅を持たせないと若者を取り込むのは難しい。想定外の使い方もあります」(泉さん)

共感を得るタイミングも忘れてはなりません。例えば「イクメン」。この言葉を今押し出しても効果は薄そうです。精子のセルフチェックアプリを企画したリクルートライフスタイルの入沢諒さんは、「妊活という言葉が世間に浸透したタイミングで、男女で妊活に取り組む社会的意義を地道に広めていった結果、ドラッグストアに男女の妊活コーナーができるまでになった」と時流の大切さを語ります。

一方、共感を得たいと躍起になると反発を買うことも。最近でも企業のツイッター投稿が炎上するケースが相次いでいます。炎上に対しては、「たとえ広告でも、人のぬくもりが感じられるようにしないといけない」「面白さだけで共感力がないものはうまくいかない」などの意見が出ました。

「どの顔に売る?」

同じ人物でも会社や家、SNS(交流サイト)上で複数の顔を持つ点も特徴として挙がりました。妊娠した友人の投稿に「いいね」を押しながら、別のアカウントでは「妊娠できなくて焦る」などと、状況に合わせて顔を使い分けています。

一側面だけを捉えていては、若者の本当のニーズをつかみ損ねる可能性があります。企業は、自社の商品・サービスの利用シーンがどの顔のときなのか、注意深く観察する必要があります。その分、二面性をうまく捉えたときには、期待以上の共感が得られそうです。

▼Twitter開設のお知らせ 先行きが不透明な時代の中で若手社会人のみなさまと共に考え、動く――。日経は若手社会人ならではの悩みや業務課題を持ち寄り、ともに解決できる場をつくります。詳しい取り組みはTwitterアカウント@nikkei_jisedaiを通じてお知らせします。

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