日本棋院、現役棋士の新理事長に求められる手腕

囲碁・将棋
文化往来
2019/4/12 6:00
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囲碁の日本棋院の理事長に、プロ棋士の小林覚九段(60)が就任した。総務省出身で日本郵政公社(現日本郵政)副総裁を務めた団宏明前理事長(71)が経営悪化によって辞任したことを受けたもので、現役棋士の理事長は2008~12年の大竹英雄名誉碁聖(76)以来、7人目となった。

小林覚理事長(中)は日本棋院の業績を立て直す役割を担う(2日、東京・千代田)

小林覚理事長(中)は日本棋院の業績を立て直す役割を担う(2日、東京・千代田)

このところ囲碁界は、七冠を2度独占して国民栄誉賞を受賞した井山裕太王座(29、現五冠)の活躍や、史上最年少プロとなった小学5年生の仲邑菫初段(10)の登場で話題は豊富。しかし日本棋院の業績には結びついていない。

2017年3月期には900万円あった黒字が、19年3月期は7000万円の赤字となったもよう。日本棋院の会員となる囲碁ファンの減少に歯止めがかからず、団前理事長も「棋院とファンの間に距離を感じたが、実務家の私では改善できなかった」と反省する。

新任の小林理事長は棋聖、碁聖を含むタイトル獲得11の人気棋士で、公式戦を対局しながら組織のかじ取りを担う。18年6月に副理事長となり、仲邑初段が対象となった英才枠によるプロ入り制度の創設も主導した。「ファンがワクワク、ドキドキできるように仕掛けていきたい」と意気込むが、今後は話題をビジネスにつなげる手腕が問われそうだ。

(山川公生)

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