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キーンさんの人柄伝えたい 中越沖地震で交流、柏崎

2月に亡くなった日本文学研究者のドナルド・キーンさんは2007年の新潟県中越沖地震をきっかけに同県柏崎市と交流を深め、名誉市民の称号を贈られていた。市内の記念館「ドナルド・キーン・センター柏崎」には米ニューヨークの書斎を忠実に再現した展示室があり、運営する財団は「キーン先生の業績だけでなく、多くの人に愛された優しい人柄を伝えていきたい」としている。

「ドナルド・キーン・センター柏崎」の館長を務めるブルボンの吉田康社長。展示室はキーンさんの書斎が忠実に再現されている(1日、新潟県柏崎市)=共同

07年7月16日に起きた中越沖地震で、震度6強を観測した柏崎市では14人が死亡、1600人以上が重軽傷を負い、建物の被害も大きかった。

キーンさんは復興の一助にと、江戸時代に日本から持ち出された台本が大英博物館で見つかった古浄瑠璃「越後国柏崎 弘知法印御伝記」の上演を勧め、09年に市内で約300年ぶりの復活上演が実現した。

11年3月の東日本大震災後、キーンさんは日本国籍取得と永住を決意。上演会などを通じてキーンさんと交流があった市内の菓子メーカー、ブルボンの吉田康社長が中心になり、ニューヨークの書斎にあった蔵書や家具を譲り受け、13年に記念館がオープンした。

14年には市で初めての名誉市民になったキーンさん。記念館を訪れた際には、復元された書斎を「(窓の外の)ハドソン川以外はそのままだ」と喜んでいたといい、記念館を運営する財団の理事長で、館長も務める吉田社長は「近寄りがたい雰囲気もなく、気さくな方だった」と懐かしむ。

記念館は1日から、日本文学研究の原点になった戦争体験やキーンさんの生涯を写真や映像で伝える追悼企画展を開催。吉田社長は「日本文化との関わりや、心から平和を願っていたことを知ってほしい。キーン先生のことを好きになってもらえれば」と語った。

〔共同〕

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