LGBT暴露相談、6年で110件 民間専用電話に

2019/4/3 19:44
保存
共有
印刷
その他

同性愛や性同一性障害などの性的指向や性自認を本人の了解なく暴露する「アウティング」被害の相談が、民間団体の専用電話に2012年3月以降の6年間に少なくとも110件寄せられていたことが3日、分かった。信頼する人に告白した結果、周囲に広められ職場に行けなくなる深刻な内容もあった。

この問題を巡っては、15年に一橋大法科大学院の男子学生(当時25)が同性愛者であると同級生に暴露された後に転落死する事案が発生。被害防止の在り方が議論を呼んでいる。

一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」は12年3月、年中無休で無料電話相談を24時間受け付ける「よりそいホットライン」を開設。性的少数者(LGBT)向けの専門回線を設け相談に応じてきた。

センターによると、アウティング被害の相談は12年度に31件あり、15年度は42件、16年度19件、17年度は18件。「信頼できる人にカミングアウトしたら勝手に周囲にばらされた」「同性愛者であることを学校の友人に告白したら、『好意を寄せられて気持ち悪い』という話を広められた」などの内容が目立つ。学校や職場に行けなくなった事例もあった。

11、13、14年度はアウティングの項目で分類しておらずデータとして残っていない。また回線数に限度があるため電話の件数は実際につながった件数の6~24倍になるといい、センターの担当者は「アウティング被害の相談はカウントできている数よりかなり多いと考えられる」としている。

転落死した一橋大法科大学院生の遺族が損害賠償を求めた訴訟は、同級生との和解成立後に東京地裁が大学側への請求を棄却したが、遺族は控訴している。

性的少数者の専門回線には、アウティング以外に「自分の性的指向や性自認と向き合うことができない」「周囲の理解がないため生きづらい」「カミングアウトをどうすべきか」との相談が多い。専門回線は他に「自殺予防」「性暴力」「ドメスティックバイオレンス(DV)」などのテーマで開設されている。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]