2019年4月21日(日)

トヨタ寺師茂樹副社長「電動化シフト、現実解はHV」

自動車・機械
中部
2019/4/8 17:52
保存
共有
印刷
その他

トヨタ自動車は3日、ハイブリッド車(HV)を中心に電動車の2万件以上の特許を無償開放すると発表した。同日会見した寺師茂樹副社長の主な発言は以下の通り。

――特許開放に踏み切った理由を教えてください。

「欧州などで二酸化炭素(CO2)の排出規制が強化される中、従来の技術では限界が見えてきた。電動化に移る現実的な解がハイブリッド車(HV)ではないか。ここ数年、各社からトヨタの技術に対する問い合わせが増えている。(技術供与を)もっと本格的にやるという決意を示さないといけない。今後10年を考えた時に考え出したタイミングが今だった」

――具体的にHVは環境規制への対応でどんな効果が見込めますか。

「欧州の2030年の規制目標達成には、電気自動車(EV)など排ガスゼロ車に販売台数の50%を置き換えないといけない。EVが多いほど企業の収益活動で(マイナスの)インパクトが大きい。これについて様々なメーカーが現実的かどうかを考えている」

「HVでCO2排出量を30%低減できれば、より少ない台数のEVで目標を達成できる。我々はHV技術でまず下げて、足りないものを排ガスゼロ車などで置き換えるのが現実解と考えている」

――特許を開放するとトヨタの競争力が下がりませんか。

「すでにHVなどをつくって売っている。そして先の世代まで研究開発している。競争力がなくならないように技術の開発を進めていかないといけない。自分たちへのプレッシャーでもある」

――普及すれば規模拡大でHVのコストは下がりますか。

「自分たちでもグローバルで電動車を年間約160万台売っている。これを30年には3倍以上に増やす計画だ。少なくともSUBARUスズキには使ってもらう予定。規模はもっと大きくなり、世代ごとにコストも低くなっていく。規模拡大とコスト低減は分け合っていくかたちになると思う」

――燃料電池車(FCV)の特許を無償開放しましたが、普及していません。

「開発に人がさけない企業も多い。今回はシステムサプライヤーとして、持っている部品・技術をそのまま使ってください、という変化点も大きい。企業の姿勢を示す意味で、特許の開放で理解していただこうと思っている」

――システムサプライヤーとしての成長の可能性をどうとらえますか。

「去年1年で売れた電動車は300万~400万台ぐらい。世界の自動車の新車市場は年間で1億台あって、多くの企業が販売の半分を電動車にすると言っている。そうすれば5000万台の電動車が世の中を走ることになる」

「よくHVは賞味期限が切れた技術だという人も多いが、EVなど様々な分野で同じ技術が使える。EVでも使える『パワー・コントロール・ユニット(PCU)』は一番確実に数が増える。10倍くらいの規模になるのは間違いない」

「競争力を高めるのであればより強いデンソーに集約するのがよく、デンソーにトヨタの広瀬工場を移管することを決めた。どれだけのシェアを作れるかわからないが。グループで我々の競争力をあげていく」(押切智義)

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報