2019年9月18日(水)

アジア、19年は5.7%成長に下振れ ADB下方修正

2019/4/3 10:34
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【マニラ=遠藤淳】アジア開発銀行(ADB)は3日、2019年のアジア新興国(アジア大洋州の45カ国・地域)の国内総生産(GDP)の前年比伸び率が5.7%になるという見通しを発表した。前回発表の18年12月時点から0.1ポイント引き下げた。伸び率は01年(4.9%)以来の低さ。米国と中国の貿易戦争や世界経済の減速見込みがアジア新興国の成長を下押しするとみている。

地域別では、東南アジアが4.9%で、前回から0.2ポイント下方修正した。内需は底堅いが、世界経済の減速が貿易に影を落とす。シンガポールは2.6%(引き下げ幅は0.3ポイント)、マレーシアが4.5%(同0.2ポイント)、タイは3.9%(同0.2ポイント)に改めた。

中国の見通しは6.3%に据え置いたが、18年比で0.3ポイント低下。住宅販売、銀行を介さず資金を融通する「影の銀行(シャドーバンキング)」に対する規制が続くことに加え、通商を巡る米中摩擦で輸出が鈍ると指摘した。インドは7.2%。利下げや、農家に対する支援策の導入が内需を刺激するとみている。

アジア新興国の伸び率は02年から6%以上で推移してきたが、18年に5.9%に鈍化。19年には2年連続で前年を下回ることになる。19年の見通しを引き下げたことについて、ADBの沢田康幸チーフエコノミストは「世界景気が下降局面に入り、長引く米中摩擦で経済の不確実性が増したからだ」と説明した。

20年のアジア新興国のGDP伸び率は5.6%で、前年より0.1ポイント低下する。中国は6.1%で減速が続く一方、東南アジアはマレーシアやインドネシアが伸びて、5.0%成長に転じると予測する。インドは7.3%で、伸び率が2年連続で前年から拡大する。沢田氏は「(20年には)米国の調達先が中国から東南アジアに移る動きが顕在化し(アジア新興国には)米中摩擦のプラスの影響がマイナスを上回る」との見通しを示した。

ADBは毎年4月ごろに「アジア経済見通し」を発表し、四半期ごとに修正する。

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