食品5社の共同物流会社が始動 共同配送など加速
味の素やハウス食品グループ本社など食品5社が共同物流に取り組む新会社、F-LINEが1日発足した。運転手不足が慢性的な課題となるなか、各社が個別に保有する倉庫やトラックなどを共同利用して効率配送につなげる。
同日夜、都内で開いた発足式でF-LINEの深山隆社長は「物流はかつてなく厳しい環境にあり、大きな転換期だ」と指摘。納品期限の厳守や物流の過剰なサービスによって無駄が生じ、商品を納入できないことなどによる食品ロスにつながっているとした。
新会社に出資したのは味の素、ハウス食品グループ本社、カゴメ、日清フーズ、日清オイリオグループの5社。すでに九州や北海道で、複数の企業の商品を同じトラックに積み込むなどして稼働率を高める共同配送に取り組んできた。全国的な物流会社とすることで意思決定を速めるほか、配送量の多い首都圏などでの物流効率化にも取り組む。
味の素は4月から大型連休にかけて、配送日を翌々日に設定する「中1日配送」を試行。8月からの本格導入を目指している。新会社を介して、こうした各社の物流の取り組みやノウハウ、人材の融合などを目指す。
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