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また苦しみたくて…風と戦った茨城100キロマラソン

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2019/4/3 6:30
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ランナーはいったい何キロ走れば満ちたりるのだろう。ランナーである私が問うのもおかしなことだが、ランナーは何キロ走れば気が済むのだろう。

東京マラソンの発足をきっかけに爆発的なランニングブームが起こり、フルマラソンが全国各地で開催されている。もはや42.195キロへの挑戦は、それほど驚くべきことではなくなった。

喜んで苦しませてもらいます

おそらく42.195キロでは満たされず、それ以上の距離を求め、もっとヘロヘロになりたい、身も心もヨレヨレになりたいというランナーが増えているのだろう。100キロのウルトラマラソンがあちこちで開催されるようになった(数回の開催で消滅した大会もあるが)。

私が1年前から住む地域にもウルトラマラソンが発足してしまった。ふだん走っている北浦(茨城県)沿いでの開催だ。避けるわけにはいかないではないか。喜んで、もだえ苦しませてもらいますという思いに傾き、出場を決意した。

ウルトラマラソンのエントリー手続きを済ませた瞬間に襲ってくるゾクゾクっとした感覚がたまらない。それはフルマラソンのエントリー時には味わえないものであり、ゾクゾクっと震えた時点で高額の参加費のもとがかなり取れているのではないか。ある種の中毒にかかっているのだろうと思う。

体からすべてを絞り出し、ふにゃふにゃになりたいという衝動にかられた私は3月24日、第1回茨城100kウルトラマラソンin鹿行(ROKKO)に臨んだ。スタートは夜明け前の午前5時。行方市を発着点とし、鉾田市、鹿嶋市、潮来市、神栖市からなる鹿行5市を巡る北浦周遊の旅だ。

住む地域にウルトラマラソンができたのだから、避けるわけにはいかないではないか=撮影・池田博一

住む地域にウルトラマラソンができたのだから、避けるわけにはいかないではないか=撮影・池田博一

前日、寒波が到来し、スタート時は零下2度と冷え込んだが、この時点では風がほとんどなかった。ヘッドライトをつけて(10キロ地点で回収)歩み始め、鹿行大橋を渡って北浦沿いを北上すると、東の空が紅に染まってきた。空気が澄んでいる。

どうやら体調はいい。2週間前から起床時間を午前5時、4時、3時、2時半という具合に早めて調整してきたから、午前2時に起きたのに眠気はない。

ただし、十分なトレーニングを積んできたとはいえない。2度、37キロまで距離を伸ばしたものの、大会の3週間前にこなそうと思っていた50キロ走は断念し、本番に向けて脚のバネを戻すことを優先した。

計画では5キロを30~31分ペースで走るつもりだったが、35キロまでは5キロを28分台で進んだ。速すぎるだろうか。そうかもしれないが、これが後半にどのくらいのダメージになるのか計算が立たない。そこが私の未熟なところだ。57歳になり、7度目の100キロマラソンだというのに、いつまでたってもランナーとして熟さない。

34キロのエイドステーションでニット帽をキャップに替え、ネックウオーマーを外し、長袖シャツを薄めのものに替え、ウインドブレーカーは脱いで腰に巻いた。小さなカップで供されるカレーライスを口にする。5分近くロスしたが、気分転換になった。

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