2019年6月16日(日)

ブラジル、エルサレムに通商事務所開設 首脳会談で

中南米
2019/4/1 4:07
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【サンパウロ=外山尚之】ブラジルのボルソナロ大統領は31日、訪問先のイスラエルでネタニヤフ首相と会談し、エルサレムに通商事務所を開設することで合意した。キリスト教保守派の支持を受けるボルソナロ氏は聖地エルサレムへの大使館移転を目指していたが、アラブ諸国の反発を受け、事実上断念した。

31日、イスラエルのネタニヤフ首相(右)と握手するブラジルのボルソナロ大統領(エルサレム)=ロイター

ボルソナロ氏は「通商事務所は科学技術やイノベーションに重点を置く」と述べ、事務所の設立により、経済関係の強化が見込めると解説した。ブラジル外務省の説明によると、通商事務所はテルアビブにある在イスラエル大使館の一部として機能するものの、引き続きテルアビブを首都とするという。

昨年の大統領選で当選後、ボルソナロ氏はエルサレムへの大使館移転を発表した。しかし直後にエジプト政府がブラジル外相の訪問受け入れをキャンセルするなどアラブ諸国からの反発が強まり、「まだ正式に決まっていない」と火消しに追われていた。ブラジルにとりアラブ諸国は農畜産物の主要輸出先であり、国内の業界団体などからも懸念が出ていた。

ネタニヤフ氏は「2国間関係の新たな時代だ」と歓迎したが、念願の大使館移転は実現できなかった。ロイター通信によると、記者団に「ブラジル政府がいつかエルサレムに大使館を設置するための最初の一歩になることを信じている」と発言したという。

イスラエルでは4月9日に総選挙が予定されている。ネタニヤフ氏は汚職疑惑で逆風が吹く中、親イスラエルの立場を採る米トランプ大統領やボルソナロ氏との関係を選挙キャンペーンに利用する。

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