大阪知事選は維新が先行 市長選も優勢
7日投開票の大阪府知事・市長のダブル選で、日本経済新聞社は3月29~31日に情勢を調査した。知事選は大阪維新の会政調会長で前市長の吉村洋文氏が自民党が擁立した元副知事、小西禎一氏を先行。市長選は維新代表で前知事の松井一郎氏が優位な戦いで、自民推薦の元市議、柳本顕氏が追い上げている。

知事選では吉村氏が知名度を生かして幅広い世代に浸透している。維新支持の9割を固めたほか、自民支持層の5割を取り込んでいる。小西氏が自民支持層で固めたのは3割程度で、立憲民主党支持層で6割、共産党支持層で5割にとどまる。
市長選では松井氏が維新支持層の9割を固めた。柳本氏は自民支持層の5割、府本部が推薦する公明支持層の8割を固めた。
ダブル選は市を廃止し、府市を事実上統合する維新の看板政策「大阪都構想」の是非が最大の争点だ。維新と自民を中心とした「反維新」勢力が対決する構図だ。
調査は共同通信、産経新聞、毎日新聞、関西テレビ、毎日放送と共同で実施。得られたデータのみを共有し、各社が独自に分析した。大阪府の18歳以上の男女に乱数番号(RDD)方式による電話で実施。1225件の回答を得た。回答率は68.7%。

4年に一度の統一地方選が行われる。今年は統一地方選と夏の参院選が12年に一度重なる「亥(い)年選挙」。与野党対決となる北海道知事選などがあり、夏の参院選と合わせて結果が注目される。