2019年8月19日(月)

中国発「鉄冷え」再来に懸念

2019/4/1 2:00
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海外での成長に懸ける日本製鉄にとって、最大の懸念は中国発の「鉄冷え」の再来だ。中国政府は2016年から国内の鉄鋼業に対して統率を強め、無秩序な増産に歯止めをかけた。だが、生産能力自体は依然として世界的に過剰で、いわば小康状態。経済協力開発機構(OECD)は3月、中国の景気減速で能力過剰が広がる懸念を示している。

18年の世界の粗鋼生産量はおよそ18億トン。だがOECDの推計では、世界の鉄鋼業の生産能力はこれを4億トン超上回る。実に日本の粗鋼生産量の4倍の規模だ。15年の7億トン超からは縮小したものの、2億トン前後だった07年までと比べると、高水準であることには変わりない。生産能力を持つ以上、増産競争が再燃する可能性は残る。

生産能力削減に動いてきた中国では、投資が活発になっている。宝山鋼鉄は老朽化した設備を統廃合する一方で18年12月、中国南部の広東省で最新鋭の高炉を稼働させた。また、くず鉄を原料にする電炉の建設も増えているとされ、日本鉄鋼連盟によると、中国の鉄鋼業の19年1~2月の固定資産投資は前年同期比で18%増えた。

東アジアの鉄鋼市況を見ると、汎用品の熱延鋼板は底値だった16年春ごろと比べて9割ほど高い。だが「中国が減速すると、アジアに対する影響は大きい」(日本製鉄の橋本英二社長)だけに、鉄鋼各社の間で値崩れに対する警戒感が広がっている。

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