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タイ国王、タクシン元首相の勲章取り消し 王室の政治利用に不快感か

【バンコク=村松洋兵】タイのワチラロンコン国王は30日、タクシン元首相にかつて与えた勲章の取り消しを命じる勅令を出した。首相在任中の汚職などの罪に問われたタクシン氏は国外逃亡を続けており、「不適切で深刻な非行だ」とした。24日投開票の総選挙を巡る王室の政治利用に不快感を示したとの見方が広がっている。

タクシン氏は2008年に国外逃亡したが、前与党のタイ貢献党などの政党を海外から指揮しているとされる。総選挙ではタクシン派の一つの国家維持党が国王の姉のウボンラット王女を首相候補に擁立したが、国王は「非常に不適切な行為だ」として反対した経緯がある。タクシン氏はその後も香港で開いた娘の結婚式に王女を招くなど、親密さをアピールしていた。

下院500議席が争われた総選挙はまだ議席が確定していないが、タクシン派、親軍政党の両者とも単独過半数には届かなかったもよう。タクシン派は反軍政で一致する複数の政党との連携で合意し、国会運営で主導権を握れる過半数を確保したと主張している。対する親軍政党も連立工作を続けている。

タイでは王室の人気が高く、国王の勅令が連立工作の行方に影響を及ぼす可能性もある。国王は総選挙前日の23日にも「善良な人が統治するのを助け、悪い人が権力を持つのを防がなければならない」とする声明を出した。タクシン氏を巡っては国軍も28日、過去に同氏に授与した名誉賞を剥奪すると発表している。

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