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第一三共の中山会長「英社と提携で抗がん剤開発加速」

第一三共は3月29日、開発中の抗がん剤で英製薬大手アストラゼネカと提携すると発表した。臨床試験(治験)や販売を共同で実施し、対価として最大で69億ドル(約7600億円)を受け取る。同社はがん領域を成長の柱に位置づけており、世界に販売網を持つアストラゼネカとの提携で新薬の価値を高める。

第一三共の中山譲治会長兼最高経営責任者(CEO)は記者会見で「提携を通じ、抗がん剤の開発を加速させる」と語った。アストラゼネカは世界の製薬業界で10位前後のメガファーマで売上高の3割をがん領域で稼ぎ、世界70カ国以上に販売網を持つ。これから本格的に抗がん剤に参入する第一三共にとって強力なパートナーとなる。

今回の提携では第一三共が開発中の「トラスツズマブ・デルクステカン」の研究開発費をアストラゼネカが半額負担する。第一三共はアストラゼネカの抗がん剤開発の豊富な経験を生かせる。中山会長は「トラスツズマブ・デルクステカンの発売時期を早められ、薬を使える疾患の幅も広げられる」と強調した。「これまでトラスツズマブ・デルクステカンに集中していた研究開発費を他の抗がん剤に振り向けられる」とも述べた。

トラスツズマブ・デルクステカンは抗体に低分子薬を結びつけた「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる薬の一種。ADCはがん細胞を「狙い撃ち」する効果が期待でき、世界の市場規模は20年に8000億円に達するとの見方もある。

第一三共は29日、真鍋淳社長兼最高執行責任者(COO)が6月17日付で社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する人事も発表した。中山会長兼CEOは代表権のある会長となる。中山氏は10年に社長兼CEOに就任し、17年からは会長兼CEOとしてがん治療薬の研究開発を加速させてきた。がん領域での成長に道筋をつけたと判断し、世代交代を進める。

(桜井豪)

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