2019年5月22日(水)

佐川氏不起訴は「不当」 検察審が議決、地検が再捜査へ

関西
2019/3/29 15:34
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学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却や決裁文書改ざん問題を巡り、大阪第1検察審査会は29日までに、公文書変造などの疑いで告発され、大阪地検が2018年5月に不起訴処分とした佐川宣寿元国税庁長官について、有印公文書変造・同行使罪と公用文書毀棄罪で「不起訴不当」と議決した。証拠隠滅などの罪は「不起訴相当」とした。議決は15日付。

不起訴不当の議決を受けて大阪地検特捜部は再捜査し、改めて起訴するかどうか判断する。「起訴相当」とは異なり、再捜査で地検が不起訴とすれば刑事責任追及の手続きは終わる。

検察審は議決理由で、決裁文書改ざんを「社会的常識から逸脱した行為」と批判。佐川氏について「実質的な指揮命令権を有しており、部下の供述からしても指示していないという本人の供述に信用性がない」とした。

検察審は、大阪府豊中市の国有地を鑑定評価額から約8億円値引きした約1億3400万円で学園に売却し、国に損害を与えたとする背任容疑で告発され、不起訴になった財務省近畿財務局の職員らについても「不起訴不当」とした。

森友学園を巡る一連の問題は、財務省近畿財務局が16年6月、大阪府豊中市の国有地を鑑定評価額から約8億円値引きした約1億3400万円で学園に売却していたことに端を発した。背任容疑の捜査の過程で、財務省の決裁文書の改ざんも発覚した。

大阪地検特捜部は18年5月、虚偽公文書作成などの疑いで告発された佐川元長官らを不起訴(嫌疑不十分)とした。学園に不当な安値で国有地を売却し国に損害を与えたとする背任容疑についても、当時の財務省近畿財務局幹部らを嫌疑不十分か嫌疑なしと結論づけたが、市民団体などが不服として検察審に申し立てていた。

また佐川元長官らは、森友学園への国有地売却に関し、改ざん文書を国会に提出して国会議員の業務を妨害したとして、偽計業務妨害の疑いでも告発された。東京地検が不起訴処分とし、東京第5検察審査会は1月11日付で「不起訴相当」と議決した一方、「一般の国民感情として非常に悪質なものであり、二度と起きてはならない」とも指摘した。

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