米住宅当局、フェイスブックを提訴 広告差別で

2019/3/29 1:34
保存
共有
印刷
その他

【シリコンバレー=白石武志】米住宅都市開発省は28日、フェイスブックが交流サイト(SNS)上で利用者の個人情報に基づき住宅関連の広告配信先を絞り込む機能を提供していたのは差別に当たるとして、米公正住宅法違反の疑いで同社を提訴した。同社はすでに該当する機能の廃止を表明しているが、違法と判断されれば制裁金や損害賠償などを求められる恐れがある。

フェイスブックは住宅関連広告の閲覧対象から特定の人々を除外することを可能にしていた=AP

フェイスブックは住宅関連広告の閲覧対象から特定の人々を除外することを可能にしていた=AP

住宅都市開発省によると、フェイスブックはSNS利用者の属性や関心に応じて配信先を絞り込む「ターゲティング広告」の機能を通じて、住宅関連の広告主が出身国や宗教、住所、性別などによって特定の人々を広告の閲覧対象から除外することを可能にしていた。公正住宅法ではオンライン広告を含む住宅関連サービスにおいてこうした行為を禁じている。

同省の幹部は声明の中で「新技術に直面しても、半世紀以上前に制定された同法は依然として明確だ」と指摘。「広告を配信するプロセスが不透明で複雑であるからといって、それがフェイスブックなどを我々の調査や法令から免除するわけではない」とも述べた。

米国では住宅だけでなく求人や信用貸しの分野でも広告における差別が禁じられている。フェイスブックは市民団体などからの批判を受け、今月19日には住宅売買や求人、信用貸しの広告に関して性別や人種、郵便番号などを基に広告を出す対象を絞る仕組みを廃止すると発表している。

米紙ワシントン・ポストなど米メディアの報道によると、住宅都市開発省はネット広告を手掛ける米グーグルと米ツイッターに対しても住宅関連の広告における法令違反がないかどうかの調査に入ったと通告しているという。調査は現在も続いているとみられ、フェイスブックと同様の問題が広がる可能性がある。

フェイスブックは28日、「私たちは住宅都市開発省の懸念に対処するために協力し、広告の差別を防ぐために意味のある措置もとっており、彼らの決定には驚いている」とのコメントを出した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]