「脱銀行路線」を加速 大垣共立銀新旧頭取が会見

2019/3/28 19:30
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大垣共立銀行の経営トップが26年ぶりに交代する。6月に新頭取となる境敏幸専務は、28日の記者会見で「置かれた環境は厳しいが、地域と顧客と成長できるビジネスモデルをつくりたい」と強調した。低金利が続く逆風下で、長年率いてきた土屋嶢頭取の「脱銀行路線」をさらに進める。

大垣共立銀行の頭取に就く境専務(左)と次期会長の土屋頭取(28日、岐阜県大垣市)

「土屋頭取以外の頭取を想像できず、頭が真っ白になった」。境氏は25日に土屋氏から頭取就任を言い渡された瞬間の心境をこう表現した。企画畑が長く、土屋氏の評価は「努力家で確実に業務を遂行する」。目の前の課題を懸命にこなしてつかんだトップの座だ。

土屋頭取率いる大垣共立銀は、15年から十六銀行に代わり岐阜県の指定金融機関を務めている。22日に閉会した同県議会では大垣共立銀が20年以降も継続することが決定。今回のトップ交代は同行が岐阜県の指定金に定着する道筋を付けた直後というタイミングでもある。

土屋体制の大垣共立銀は顧客第一を掲げ、ATMコーナーの年中無休稼働や窓口の土日営業など新たな銀行サービスで先陣を切ってきた。「なぜ銀行は3時でシャッターを閉めるのか」といった世間の批判が強い中で、銀行サービスのあり方に一石を投じ続けてきた。

銀行を取り巻く環境の厳しさは低金利だけではない。IT(情報技術)の進化で異業種から金融サービスに参入する動きが活発で、同行が脱銀行を掲げるのもそうした危機感が背景にある。土屋氏は「(大垣共立は)銀行もやっていたんだよねという存在になるべきだ」と改めて強調した。

土屋家出身の同行頭取は嶢氏で3代目。同氏の長男・諭氏は常務の地位にある。嶢氏は「次はどうこうではない」と述べるにとどめたが、諭氏の将来的な頭取就任を視野に入れているとみられる。

境氏が心に刻む言葉は「めげない・腐らない・諦めない」。土屋氏が26年かけて根付かせた顧客目線で斬新なサービスを打ち出す風土を受け継ぎ、一段と発展させるのが役割になる。(横田祐介)

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