2019年7月18日(木)

鹿島、JAXAと共同研究の自動施工技術を公開

2019/3/28 17:48
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鹿島は28日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同研究した自動施工技術の実験を公開した。遠隔操作と自動制御を組み合わせて建設機械を動かし、通信の遅延が発生する宇宙での無人施工を目指す。月面などでの有人拠点の建設工事に活用するため技術を磨くほか、現状の無人化施工技術への応用も目指す。

鹿島とJAXAが共同開発した自動施工技術のデモンストレーション(神奈川県小田原市)

今回の技術は鹿島とJAXAに加え、京都大学など3大学が共同で研究した。実験ではアームを曲げて土を掘るバックホウと無限軌道型のダンプカーを使った。

バックホウが宇宙居住用のモジュールを模した構造物を設置する場所を整地・掘削し、掘り起こした土砂をダンプカーが別の場所へ運んだ。人の手でモジュールを設置した後、バックホウは再び構造物の周りに土砂を埋め戻した。バックホウとダンプカーは無人運転だ。一連の作業はほぼ自動で進められた。

研究では(1)通信が遅延しても遠隔操作する技術(2)レーザースキャナーで地形の変化などを把握し建機が動きを自律制御する技術(3)複数の建機が協調して衝突を防ぐ技術――などを開発した。

鹿島は建設機械に計測機器や制御用PCを搭載することで作業を自動化するシステム「クワッドアクセル」を開発し、建設現場での稼働を始めている。このシステムの技術と共同研究した技術とを組み合わせ、宇宙でも遠隔施工ができるシステムの構築を目指す。

月などに長期滞在型の有人拠点を将来建設する際は安全性を考慮し、地球上から遠隔で無人の建機を操作する方法が有力とされる。ただし宇宙との通信は遅延が発生するため効率性や精度の面で課題があり、遠隔操作と自動運転を組み合わせる施工技術を開発した。

鹿島やJAXAは今後、実際に月面などでの建設に必要な高精度な位置推定の技術研究などを進め、今回の技術の宇宙応用を目指す。

(高尾泰朗)

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